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入退室管理
入退室管理に必要なセキュリティ対策とは?
2022年07月21日
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企業の入退室管理のセキュリティ対策は、近年問題となっている顧客の個人情報や自社の機密情報などの漏えいを防止する上で必須です。しかし、いざ入退室管理を強化すると言っても何を、どのように改善すればよいのか、また、入退室管理システムを導入する場合、何を基準に選べば良いのか、という担当者の方も多いのではないでしょうか。今回は、セキュリティ対策としてどのような入退室管理の方法が有効なのか、入退室管理にはどのような認証方法があり、何が自社に合っているのか知りたい、という経営者や総務担当者向けに入退室管理や入室制限の具体例、各種認証方法のメリット・デメリットを解説します。
入退室管理とは、オフィスや工場など建物への人の出入りを管理することです。部外者が許可なく出入りすることを防いだり、執務室や機密情報を扱うエリアなど、特定の部屋に誰が出入りしたか記録を取ったりすることも入退室管理に含まれます。具体的な方法としては、企業の担当者が鍵の貸し出し記録や管理表の記入でチェックしたり、オフィスに警備員を配置して管理する他に、ICカードやアプリでの認証、顔や静脈などの生態認証などを活用できる無人システムで管理する方法があります。
入退室管理システムを導入すると、以下のような効果が期待できます。
入退室管理の運用において従業員が物理的に鍵の施錠をする、管理表にマニュアル直接管理表に入退室記録を記入するといった方法では、記述漏れや確認ミス、鍵の紛失などの事態も発生しますが、入退室管理システムを導入することで人的ミスを防止することができます。また、誰がどの時間に出入したのか自動で記録に残すことで、目視による管理に比べ、ミスの少ない堅牢なセキュリティ強化が可能です。
入退室管理システムを導入することで、企業の取引先相手や臨時の訪問者、清掃員、配達員など、自社の従業員以外の関係者に入室制限を設けることができます。例えば、不審者の侵入対策のための機能として「共連れ」防止機能があります。そもそも「共連れ」とは、入室権限を持っていない人が、権限を持った人に続いて”本人認証をせずに”、一緒に制限エリアに入ってしまうことです。これを防止する機能としては、入室した記録がなければそのエリアから退室できないような制限を設ける、あるいは、入室時と退室時の認証が異なる場合はアラートを出す、などにより、認証情報をもとに入室と退室の整合性を取る方法などがあります。入退室管理システムの中にはアンチパスバック(共連れ防止)機能を備えているものもありますので、自社オフィスに必要と考える場合は導入要件として確認しておきましょう。 さらに、入室ゲートや入室制限のある扉の前に監視カメラを設置すれば、不審な入室記録があった時の映像をすぐ検証できるなど、堅牢なセキュリティレベルの構築が見込める場合があります。
オフィスやビル、工場などの入口の入退室管理システムと、勤怠管理システムを連動させることで、打刻ミスが起きやすいタイムカードや自己申告のExcelの勤怠管理よりも客観的な勤怠記録を取得可能です。例えば、出勤時間をその日最初にオフィスに入った時間、退勤時間を最後にオフィスから出た時間と設定することで、タイムカードの打刻ミスや出勤簿への記入ミスなどが防止でき、システム上でその日の労働時間の集計を自動で行うこともできます。これにより、勤怠管理業務や勤怠の締め業務を大幅に効率化することができます。入退室管理ログを勤怠管理に活用することで、従業員が実際に勤務していた時間と、オフィスを退室した時間の差である「乖離時間」の計測も可能になります。例えば、タイムカードでは18時に業務を終えた従業員の入退室ログ上の退出時間が22時だった場合、乖離時間が4時間あります。入退室ログを取っておくことで、退勤の打刻後の4時間何をしていたのか従業員に説明を求めるなど、勤怠管理やセキュリティ上問題がある行動を予め特定することができます。また、この他にも乖離時間の有無により、自社でサービス残業が常態化しているかどうかも把握しやすくなり、残業代未払いなどの労務リスクを未然に防ぐ効果が期待できます。このように入退室ログと勤怠管理を連動させ、乖離時間を含めた労働時間の管理、把握をすることで、健全な労働環境の維持に活用することもできます。
入退室管理システムを導入し、各エリアのセキュリティを強化することで、警備員や受付スタッフなどの配置にかかっていた人件費の削減も可能になります。また、入退室管理システムと勤怠管理システムなどを連携すれば、労働時間の集計業務の効率化も見込めます。
入退室管理システムを導入することでオフィスや施設のセキュリティ強化が見込めますが、具体的にはどのようにセキュリティ強度を設定すればよいのでしょうか。オフィスや施設においてセキュリティ上重要と考えられる部屋ごとにセキュリティレベルを設定する方法を見ていきましょう。
自社の従業員一人ひとりの名前、所属、役職などを入退管理システムに登録することで、「誰が」「いつ」「どの場所に」出入りしたか入退室ログを取ることができます。また、重要エリアには一定の役職か、関連部署の従業員しか入れない、などユーザー認証によって社内のセキュリティレベルを分けた入退室管理も可能です。これらユーザー認証による入退室管理ができれば、各エリアに不審な入室記録があったり、機密情報の持ち出しがあったりした場合に犯人の絞り込み、特定にもつながりますし、情報漏洩の抑止にもなります。ユーザー認証を活用したエリアごとの入室制限は以下のような例が考えられるでしょう。
セキュリティレベル・高
エリア:サーバ管理室、機密情報や個人情報を扱うエリア、社外秘の研究を行うエリア入室制限:限れた部署の従業員や一定以上の役職のみ入室可セキュリティレベル・中
エリア:一般従業員が使う執務室、従業員や取引先が利用する会議室入室制限:一般の従業員や入室が認められた来客、ICカードを持っている清掃員や業者などセキュリティレベル・低
エリア:エントランスホールや待合室入室制限:一般従業員、面会予約を確認中の来客、出入りの業者などこのように、入退室管理システムを利用すれば各レベルに応じた入退室権限を設定することができ、きめ細かい管理が可能となります。
入退室管理システムに活用されている認証には大きく分けて4つの認証方法があります。それぞれの認証方法の概要と、メリット・デメリットを紹介します。
暗証番号による認証はテンキー認証ともいい、入退室時にあらかじめ設定されている暗証番号を直接入力用の機器に打ち込むことで鍵を解錠します。
常にICカードや鍵を持ち歩く必要がないため、紛失の心配や再発行の対応をする必要がなく、後付け型であれば、取り付け工事も比較的低コストで済みます。
鍵やカードを持ち歩かなくてよいものの、暗証番号を忘れてしまった場合は担当者に問い合わせる手間がかかります。また、番号を忘れないようにと手帳などにメモしていたり、推測されやすい番号に設定していたりしていてはセキュリティ上の問題が生じます。
さらに、暗証番号を知っている第3者が本来の従業員になりすまし、不正目的で番号を使うといった可能性もあるため、他の方法に比べセキュリティ面では脆弱な部分もあります。この他にも、テンキーを押すときは指で触れなければならず、感染症の流行時などには、接触感染のリスクがあります。
入退室を行う方法として一般的なのがICカードを使った認証です。社員証と一体になっている入退室用のICカードや、通勤で使用するSuica・PASMOなどの交通系ICカードを活用する場合もあります。また、来客が多い企業では受付で来客用の入室制限が付いたICカードを別途発行しているケースも珍しくありません。
予め社員証をICカードとして利用できるようにすれば、入退室時に暗号入力などは必要なく、カードをかざすだけで簡単に入室可能です。出入りもテンキーなどに比べるとスムーズに行うことができます。また、社員証、入退室管理を行うICカード、エレベーターやパソコン、プリンター使用時に使うカードを1枚にまとめている企業もあります。複数の機器を1枚の認証キーとして活用でき、低コストかつ様々なシーンで活用可能です。この他にも、偽造されるリスクが比較的低い、非接触で入退室管理ができるのでウイルスの接触感染リスクが低い、などのメリットがあります。
紛失、盗難などでICカードが何者かに不正に入手された場合、簡単に入室を許してしまうというリスクがあります。この場合、監視カメラと連動して入退室管理システムを利用していないと、どのタイミングで不正利用があったか、特定が難しくなるケースもあります。また、従業員間で不正なカードの貸し借りがあるとセキュリティ上の安全性が維持できなくなるため、別途対策が必要になります。この他にも、ICカードが壊れてしまったり紛失してしまった場合、入室ができなくなり、再発行に時間がかかる場合があるなどのデメリットが考えられます。
利用者が所持しているスマートフォンを鍵代わりにする認証方法です。専用の入退室管理用アプリを従業員のスマートフォンにダウンロードすることで、アプリから施解錠が可能になります。
利用者にアプリをダウンロードしてもらえばすぐに使えるため、カードの用意やテンキー番号の発行などは必要ありません。利用者も暗証番号を覚える手間はなく、スマートフォンを持ってさえいれば簡単に入退室が可能です。 また、管理者権限などの設定を変更すれば入室制限できるエリアの設定、時限鍵発行など、各自のスマートフォンからコントロール可能な場合もあります。
ICカードや鍵を持ち歩かなくても良いのがスマートフォンによる認証ですが、スマートフォンが壊れたり、入室時に充電が切れていたりすると使用できません。また、スマートフォンをICカードや鍵の代わりに使用できるのは、一部のクラウド入退室管理システムなどに限られているため、導入しようと思っているシステムがスマートフォン/アプリ認証に対応していない場合もありますので導入前に確認が必要です。
指紋や顔、声などの身体的特徴の情報をシステムに読み込ませたうえで認証を行う方法です。特に顔認証は、新型コロナウイルス感染症流行後に、非接触で入退室の認証ができる方法として普及しました。
一度身体的特徴を記録させてしまえば、手ぶらの状態で入退室が可能なため、スマートフォン、ICカード、鍵などは不要となり、認証アイテムの紛失や盗難によるセキュリティリスクを減らすことが可能です。結果的に、ICカードの貸し借りによる不正入室も防ぐことができるため、重要エリアだけは生体認証を必須にするなど、セキュリティレベル別に認証を設けるなどの利用方法も有効です。このほか、顔認証システムの中には、非接触の入退室が可能でさらに検温機能がついているタイプもあるため、入退室管理の認証のみならず、感染症などの感染リスク防止にも役立ちます。
ICカードやスマートフォン、暗証番号の認証で利用する機器とは異なり生体情報を読み込める専用の機器を別途購入またはサービス提供元からレンタル導入する必要があるため、より高度な生体認証を利用する場合は、機器を含めた導入コストが高額になる可能性もあります。
主な顧客が化学薬品メーカーである有機合成薬品工業では、紙による入退室管理からデジタル化を進め、セキュリティレベル向上を実現しました。入退管理システムによる管理を実施したのは300人の従業員が働く中核工場です。所持しているスマートフォンを鍵代わりにする認証方法です。専用の入退室管理用アプリを従業員のスマートフォンにダウンロードすることで、アプリから施解錠が可能になります。
現在、医薬品などの製品の製造に関するガイドラインは国際規格などにより従来よりも厳格に定められています。設立から50年経過した常磐工場では、このような厳格な規定にも対応できるよう、セキュリティレベルを引き上げる必要がありました。
重要エリアである製造ラインや倉庫を中心に入退室管理システムを導入し、セキュリティ向上を実現しました。また、システム導入後は社員証を兼ねたICカードをかざせば自動で入退室ログの取得が可能となり紙に記入する形式の従来の入退室管理と比べ、大幅な効率化も実現しています。
老舗化学メーカーの中核工場にAkerunを導入、入退室管理・鍵管理を効率化https://akerun.com/casestudy/detail_yukigosei/
三井不動産株式会社はシェアオフィスの運営に入退管理システムを導入し、セキュリティ強化だけでなく、利用者の入退室手段の一元化を可能にしました。
企業のサテライトオフィスとしても活用されるシェアオフィス運営においては、オフィスにいる時と同等のセキュリティレベルが求められます。不法侵入を防止し、「誰が」「いつ」「どうやって」入室したかログ取得が可能な入退室管理システムを導入することで、この条件をクリアしました。
また、シェアオフィスが入居しているビルエントランス、利用者に割り当てられる専用スペース、会議室などの入退室を1枚のICカードに一元化し、シェアオフィスの利便性を向上させています。
シェアオフィスの複数施設を1枚のカードキーで管理。セキュリティ対策も同時に実現。https://akerun.com/casestudy/detail_yukigosei/
入退室管理システムを導入することにより、エリアごとの入室制限や、不正な手段による入室防止など多角的なセキュリティ対策が可能になります。 さらに、入退室管理システムと勤怠管理システムを連動させることでセキュリティ対策だけでなくバックオフィスの業務軽減や、労務のリスク対策にも役立てることができます。入退室管理システムを導入または刷新する場合は、自社オフィスの広さや従業員数、セキュリティレベルによる区分け、勤怠管理への活用など、自社の要件を考慮しつつ、どのような認証方法が適しているかも検討しましょう。
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