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はじめに
テレワーク(リモートワーク)やフレックスタイム制など働く場所や時間の選択肢が多様化したことにより、勤怠管理も複雑化しています。そんな中で、従来の紙や表計算ソフトのタイムカードで勤怠管理することが業務負担になっていませんか?
タイムカードは、紙や表計算ソフトなどに手入力して勤怠管理するため初期費用を抑えられますが、打刻漏れや不正打刻、改ざんなどのリスクやテレワークやフレックス制などの新しい働き方に柔軟に対応することがが難しく、近年、勤怠管理アプリを導入する企業が増えています。
勤怠管理アプリなら、テレワークや外出先でも簡単にパソコンやスマホで打刻でき、また管理者もWeb上で従業員の勤怠情報を簡単に確認・管理できます。
さらに、入退室管理システムと連携すれば、入退室の履歴を勤怠の記録としても活用できるため、より正確かつ客観的な勤怠管理が可能になります。
今回は、
・タイムカードを使って勤怠管理をするリスク
・勤怠管理アプリとは?
・勤怠管理アプリのメリット
・入退室管理システムとの連携でより正確かつ客観的な勤怠の記録ができる
・おすすめの入退室管理システムと連携して使える勤怠管理アプリ
などについて解説していきます。
タイムカードを使って勤怠管理をする3つのリスク
タイムカードを使って勤怠管理を行う場合、主に以下の3つのリスクがあります。
- 不正打刻や改ざんのリスクがある
- 給与計算に利用する場合、工数がかかったり人的ミスが発生するリスクがある
- 集計するまで勤怠状況が分からない
それぞれのリスクについて詳しく解説していきます。
不正打刻や改ざんのリスクがある
タイムカードを使用している企業の多くは、オフィスの入口にタイムカードと打刻機を置き、誰でもいつでも打刻できる状況にしています。また、表計算ソフトのタイムカードを利用している場合は、そのタイムカードのファイルを従業員に配布し、日々の勤怠の記録を従業員自身で入力してもらう運用になっていることが多いと思います。
そのため、遅刻しそうな場合でも同僚に頼んで打刻できたり、打刻せずに退勤して後から実際の退勤時刻より遅い時刻を記入できたり、実際の退勤時刻よりも早い時間に打刻してサービス残業をするなど、従業員の不正打刻や改ざんのリスクが高まります。
給与計算に利用する場合、工数がかかったり人的ミスが発生するリスクがある
タイムカードによる勤務時間の集計は、従業員が打刻した出退勤時間や休憩時間、残業時間などの勤怠情報を手作業でExcelに入力し計算したり、電卓を使って計算したりなど、時間と工数がかかる上に、入力漏れや入力間違いなど人的ミスが発生するリスクがあります。
何か一つでも入力を間違ってしまうと、従業員に正確な給料が支払えず、従業員から未払いの訴訟を起こされるリスクもあります。
集計するまで勤怠状況が分からない
多くの企業は、タイムカードの勤怠情報を月末で締めてに集計するため、長時間労働や残業時間、有給取得日数など勤怠状況をリアルタイムで把握できず、集計後に法令違反になっている状況に気づく可能性もあります。
タイムカードから脱却!勤怠管理アプリとは
勤怠管理アプリとは、スマホやタブレット、パソコンなどの端末にアプリをインストールするか、Webブラウザ経由のWebアプリから、出退勤の打刻や集計・管理ができるため、簡単に勤怠管理できるシステムです。
タイムカードを使って勤怠管理した場合の不正打刻や改ざんなどのリスクを避けるためには、勤怠管理アプリの導入がおすすめです。勤怠管理アプリには、大きく分けてオフィスの入口に据え置き型の入力端末を設置して出退勤時間を打刻できる勤怠管理アプリと、スマホやパソコン、Webブラウザから利用できるスマホアプリがあります。
- 据え置き型端末で打刻できる勤怠管理アプリ
タブレットなどの端末を使って、オフィスの入口に置き端末上で出退勤時間を打刻できる勤怠管理アプリです。従来のタイムカードの打刻機能以外に、労働時間の自動集計やデータのバックアップ機能が搭載されているものもあります。一方で、タブレットのみで動作するため、外出先での打刻には向きません。 - スマホやタブレットで打刻できる勤怠管理アプリ(モバイルアプリ)
スマホたタブレットを使って、どこでも簡単にアプリ上で打刻できる勤怠管理アプリです。テレワークや外出先からでも打刻できるため、様々な働き方に柔軟に対応できます。搭載している機能は、据え置き型端末のタイプと同様に自動集計やバックアップ機能に加え、GPS機能を搭載しているものなどがあり、中には給与計算機能も搭載しているものもあります。
上記はスマホやタブレットで利用できるアプリ(モバイルアプリ)になりますが、アプリの中には、Webブラウザを経由して利用できるWebアプリもあります。このWebアプリは、普段Webサイトなどを見るために使っているChromeやEdge、SafariなどのWebブラウザから利用できます。
- Webアプリ
パソコンのWebブラウザ上で打刻できる勤怠管理アプリで、スマホアプリと同じ機能を搭載しているものが多いです。スマホアプリとの違いは、製品によって異なりますが、多くはWebアプリの方がより細かい設定が可能なことです。具体的には、休暇や早退などの申請履歴がスマホアプリより詳しく閲覧できたり、利用者ごとの詳細な設定などができたりします。
メーカーによっては、スマホアプリとWebアプリの両方に対応しているため、事前にそれぞれの機能性について確認しておくと、導入後も上手く使い分けられるでしょう。また、今まで勤怠管理システムを導入し、アプリで打刻する方法を紹介しましたが、アプリ上での入力以外にICカードや顔認証などアプリと併用して打刻できるシステムもあります。
勤怠管理アプリは機能性で3タイプに分けられる
勤怠管理アプリは、打刻機能以外に様々な機能を搭載している製品があります。主に以下の3タイプに分けられます。
- タイムレコーダー型
タイムレコーダー型は、出退勤を前提とした、打刻機能のみのシンプルな勤怠管理アプリです。勤怠の記録をデジタル化し自動集計だけできる機能ですが、必要最低限の勤怠情報だけで見やすく料金も安価です。 - 多機能型
多機能型は、打刻機能以外に勤怠管理業務を効率化できる豊富な機能を搭載しているタイプです。例えば、勤怠の記録を自動集計できたり、勤怠情報のデータ管理だけでなく、出退勤打刻忘れなどを知らせてくれるアラート機能、休暇や残業の申請・承認機能、休暇管理など様々な機能を搭載しているシステムがあります。 - 他業務連動型
他業務連動型は、勤怠管理に加えて給与計算や人事評価などバックオフィス業務の効率化もできるタイプです。
勤怠管理アプリのメリット
勤怠管理アプリは、従業員、労務担当者、企業のそれぞれに複数のメリットがあります。
従業員のメリット
- 手間がなく簡単に打刻できる
- いつでもどこからでも打刻ができる(直行直帰/テレワークがしやすい)
- 勤怠記録の修正や休暇申請などもアプリから簡単にできる
労務担当者のメリット
- リアルタイムに勤怠状況を把握できる
- 労務管理業務の効率化(打刻漏れや残業超過の場合はアラート機能)
- 勤怠の記録を自動集計し、業務にかかる時間を短縮できる
企業のメリット
- 打刻機や紙のタイムカードが不要になり、コストを削減できる
- 勤怠記録の集計業務を行う工数や人員を削減できる
- 直行直帰やテレワークなどの柔軟な働き方にも柔軟に対応できる
- 個人特有のICカードやスマホ、生体認証などで打刻を行うことで、代理打刻などの不正打刻を防止できる
- 度重なる労働関連法の改正にも速やかに対応できる
入退室管理システムとの連携でより正確な勤怠の記録ができる
勤怠管理システムと入退室管理システムを連携させると、アプリ上で打刻できることに加えて、オフィスなどへの入退室と同時に自動で勤怠の記録もできるため、さらに正確かつ客観的な勤怠管理を実現しつつセキュリティの強化にも繋がります。
入退室管理システムとは
入退室管理システムとは、入退室を記録できるシステムです。従業員が、ICカードやスマホで鍵を施錠・解錠すると、「誰が」「いつ」「どこに」入退室したかのログ/履歴がクラウド上に記録されることから入退室情報を正確かつ客観的に把握できます。また、解錠権限が付与されたスマホやICカードのみが入退室できるため、セキュリティの強化にも繋がります。
入退室管理システムと勤怠管理システムを連携するメリット
入退室管理システムと勤怠管理システムを連携させれば、入退室履歴で取得したデータを勤怠の記録としても活用できるため、より正確な労働時間を記録でき、不正打刻の防止や打刻後のサービス残業の抑止力になります。
入退室管理システムの読み取りリーダーにスマホやICカードをかざすと入退室でき、同時に勤怠の記録もできるため、新たに打刻機を購入する必要もなく、コスト削減に繋がります。
また、オフィスを入退室するだけで勤怠の記録が取得できるため、従業員の打刻の手間がなく打刻漏れの防止に繋がるでしょう。さらに、オフィスや施設/店舗のセキュリティの強化ができる点もメリットです。
おすすめは累計7,000社以上の導入実績を持つ「Akerun入退室管理システム」
Akerun入退室管理システムとは、ICカードやスマホ専用アプリ、スマホのNFC機能(ウォレット機能)などを使って施錠・解錠できるクラウド型の入退室管理システム(スマートロック)です。
- スマホやICカードで施錠・解錠できるため、物理鍵を複製する必要がなくなり、物理鍵に伴う盗難・紛失などのリスクがなくなる
- 工事不要で利用者自身で強力な両面テープで貼り付けるだけで設置できる
- 入退室の記録/ログをWeb管理ツールやスマホ専用アプリから確認・管理できる
またAkerunは、APIを使って勤怠管理システムなど他社システムとも連携できます。勤怠管理システムとAkerunを連携することで入退室の記録/ログと同時に、自動で勤怠の記録もできることから、主に以下の3つのメリットがあります。
- 打刻漏れを防止できる
- 打刻後のサービス残業や不正打刻を防止できる
- 正確で客観的な勤怠管理データを把握できる
Akerunは、スマホ専用アプリだけでなくICカードやモバイル系ICカードアプリ(ウォレット機能)など利用者に合わせた方法で入退室できます。 また、勤怠管理システムだけでなく会員管理システムや予約システム、決済サービスとの連携による会員制ビジネスの省人化、無人化運営などビジネスの様々な課題にも対応できます。また、Akerunにはタイムカードダウンロードオプションもあるため、簡易的な勤怠管理をAkerunだけで行うことも可能です。このオプションは以下のようなシーンでも活用できます。
- 社員ごとの出社日数が把握できる
- 出社日数に応じた交通費計算が簡単
- 客観性のある労働時間を把握できる
Akerunと連携して使える勤怠管理アプリを4つ紹介
勤怠管理アプリはタイムカードと異なり、正確で客観的なデータを取得できたり、不正打刻を防止できたりなどメリットが多い勤怠管理の方法ですが、「自社に合う勤怠管理アプリがわからない」「従業員が使いこなせるか不安」など勤怠管理システムの導入を不安に思われる方も多いのではないでしょうか?
そこで、Akerunと連携できて、初心者でも使いやすいクラウド型の勤怠管理アプリを4つご紹介します。それぞれクラウド型サービスなので、インターネット環境さえあれば、いつでもどこからでも勤怠情報の見える化を実現することが可能です。
- ジョブカン勤怠管理
- KING OF TIME
- TeamSpirit
- 人事労務freee
それぞれの勤怠管理アプリの特徴について詳しく解説します。
ジョブカン勤怠管理
ジョブカン勤怠管理は、「初めてでも、誰でも、簡単に使える、業界No.1の勤怠管理システム」がキャッチフレーズの勤怠管理システムです。出退勤管理、シフト管理、申請・承認管理の中の1つだけを使うこともできるなど、自社に必要な管理機能だけを選べるためシンプルで使いやすい機能性が特徴です。
ICカードやGPSなど自社に合わせた打刻ができ、勤怠の記録をWeb管理ツールからリアルタイムに確認できます。「年次有給休暇の5日取得」や「時間外労働の管理」など、働き方改革関連法にも対応できるため安心して運用できます。
KING OF TIME
KING OF TIMEは、パソコンや顔認証、指紋認証などの生体認証、ICカード、スマホなど、様々な打刻方法を働き方に合わせて選べるのが大きなメリットです。オフィス出勤はICカード、外出先での退勤はスマホといったように、場所や環境に合わせて複数の打刻方法を組み合わせることも可能です。申請・承認機能、勤務時間の自動計算機能など豊富な機能が揃っており、法改正にも逐次対応しているため、安心して運用できます。
TeamSpirit
TeamSpiritは、勤怠管理、工数管理、経費精算のすべての悩みに対応できる勤怠管理アプリです。クラウド型勤怠管理システムとして大手優良企業の豊富な導入実績があるので安心です。スマホやパソコンから簡単に打刻でき、また分かりやすいWeb管理ツールなので管理しやすいのが特徴です。最新の法改正や働き方の変化にも素早く柔軟に対応します。電子帳簿保存法に標準機能で対応しており、立替経費精算から請求書払いまで幅広く利用できます。
freee人事労務
freee人事労務は、スマホやICカードを使って出退勤時間を打刻できる勤怠管理システムです。GPS機能を使って打刻した場所も把握できるため、テレワークや外回りでも正確な勤怠管理ができます。管理者は、パソコンからリアルタイムに勤怠状況を確認できるので、長時間労働やサービス残業を未然に防止できます。
また、会計ソフトとして普及しているfreee会計の強みを生かし、勤怠管理と給与計算を一元化し転記で生じる入力間違いや作業時間を大幅に削減します。他にも年末調整で従業員が行う作業は、スマホ専用アプリで簡単な質問に答えて、自動案内される書類を集めるだけで作成できます。
まとめ
タイムカードなど紙や表計算ソフトに手入力する勤怠管理は、打刻漏れや不正打刻などのリスクがあり、正確な勤怠状況を把握できない場合があります。勤怠管理アプリなら、打刻の手間と打刻漏れを低減し、正確な勤怠管理ができます。
また、勤怠記録がデジタル化されるため、勤怠管理業務の効率化にも繋がります。さらに、勤怠管理システムと入退室管理システムを連携させれば、入退室するだけで勤怠の記録も自動で取得できるので、打刻漏れや不正打刻の防止に繋がります。また、入退室履歴を勤怠の記録として活用し、正確な労働時間を把握できると同時に、セキュリティの向上にも繋がります。
勤怠管理アプリを導入するなら、入退室管理、勤怠管理、労務管理、セキュリティ対策などを同時に解決できる多機能なAkerun入退室管理システムの導入を検討してみてはいかがでしょうか?