クラウド型勤怠管理システムのメリット・デメリットと選び方を解説!入退室管理システムと連携させるメリットも

2023年07月28日

はじめに

タイムカードによる勤怠管理は、タイムカードに記録した出退勤時間をもとに労働時間の集計、給与計算などを手作業で行うため、手間や時間がかかります。「毎月の紙から表計算ソフトへの転記や集計が手間」「有給休暇や残業申請が別管理のため、勤怠情報と照らし合わせて集計するのが大変」などの悩みを抱えている企業も多いのではないでしょうか。

そこでおすすめしたいのが、勤怠管理システムです。給与計算システムと連携できるものが多く、日々の勤怠の記録データから給与を自動計算できるため、転記や集計、給与計算の手間を減らして勤怠管理の業務を効率化できます。最近では、導入費用を抑えて手軽に導入できるクラウド型勤怠管理システムを採用する企業が増えています。

いつでもどこでも打刻できるため「テレワーク(リモートワーク)」や「フレックス制」など多様な働き方に対応でき、最新の法改正にも自動で対応し、アップデートされる点も選ばれている理由です。今回は、クラウド型勤怠管理システムについて詳しく解説していきましょう。

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勤怠管理システムとは?

勤怠管理システムとは、勤怠状況をデジタル上で記録し、勤怠管理の業務を効率化できるシステムのことで、主に以下のような機能があります。

  • 従業員が日常的に持ち歩くスマホやICカードに加え、顔認証などの生体認証システムで打刻できる
  • 勤怠の記録データを自動で集計できる
  • 給与計算システムと連携して勤怠の記録データを使って自動で給与計算できる
  • 残業や休暇の申請・承認がWeb上で完結できる
  • Web管理ツールで勤怠状況をリアルタイムに確認できる
  • 打刻漏れや残業時間の超過、未消化の有給休暇日数などをアラートで知らせてくれる

勤怠管理システムは「客観的で正確な出退勤時間のデータを取得できる」「テレワークや直行直帰など多様な働き方で対応できる」「残業時間の超過や打刻漏れを防げる」などメリットが多く、最近では簡単に導入できて導入費用も抑えられるクラウド型を中心に導入が進んでいます。

勤怠管理システムの種類

勤怠管理システムには、主にタイムレコーダー型、オンプレミス型、クラウド型の3種類があります。

タイムレコーダー型 タブレット端末などを使ってボタン操作などで出退勤の打刻ができるタイプ
オンプレミス型 自社で勤怠管理システム用のサーバーを構築・管理するタイプ
クラウド型 自社でサーバーを持たず、システム提供会社がサーバーを管理し、インターネットを経由して利用するタイプ

タイムレコーダー型

タイムレコーダー型は、タブレット端末などの入力用端末を使って出退勤時間の打刻ができる勤怠管理システムです。出退勤時間の記録がデジタル化されることで、手作業での集計・確認が必要なくなり業務負担を軽減できます。端末にアプリをインストールするだけで利用できるため、導入費用を抑えられます。

しかし、打刻漏れや不正打刻が起こるリスクがあり、給与計算などの業務で不正や打刻ミスがないか確認しながら行うため工数と時間がかかります。また、オフィスにタブレットを設置して打刻を行うため、テレワークや直行直帰などの労働形態に対応できません。

オンプレミス型

オンプレミス型は、自社で勤怠管理システムのためのサーバーを構築・管理する勤怠管理システムです。一般的に、導入までに3カ月程度の期間がかかり、初期費用もサーバーなどの機器購入費や初期設定の費用などタイムレコーダー型と比べると高額になります。しかし、自社に合わせた機能をカスタマイズできるので、独自の就業規則や労働形態を設定している企業に向いています。

クラウド型

クラウド型は、インターネットを経由してパソコンやスマホで打刻できる勤怠管理システムです。オンプレミス型とは違い、自社でサーバーを構築する必要がないため、初期費用を抑えられます。またシステムの登録後すぐに利用を開始できるため、導入に時間をかけたくない企業におすすめです。

インターネット環境さえあれば場所を問わず、いつでも勤怠状況をWeb上で確認・管理できるため利便性が高く、テレワークや直行直帰など多様な働き方にも対応できます。法改正にも随時対応し自動でアップデートするサービスが多いのも安心して運用できるのもポイントです。

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クラウド型勤怠管理システムのメリット

今回は勤怠管理システムの中でも近年、導入企業が増えているクラウド型勤怠管理システムに注目して解説していきます。クラウド型勤怠管理システムのメリットは、主に以下の5つです。

  • 導入費用を抑えられる
  • スマホでも出退勤時間の打刻や勤怠管理できる
  • 給与計算システムなどと連携して労務担当者の業務負荷を軽減できる
  • 簡単に導入でき、運用や管理業務が低減できる
  • 法改正にも追加料金なしで自動アップデートされる
  • 「無料お試し期間」で機能性や操作性を確認してから導入できる

それぞれのメリットについて詳しく解説していきましょう。

導入費用を抑えられる

クラウド型勤怠管理システムは、システム提供会社が用意したサーバーを利用するため、サーバー構築費用がかかりません。そのため、機器購入費用や設定費用などの初期費用を抑えて勤怠管理システムを導入したい企業におすすめです。

対してオンプレミス型は、自社でサーバーを購入・構築し、ソフトウェアのインストールや設定などが必要なため、機器購入費用やシステム設定費用など高額な初期費用がかかる場合があります。また、タイムレコーダー型は無料で使えるものもありますが、利用できる機能や人数、データ容量、サポートなどが制限されることがあります。

スマホでも出退勤時間の打刻や勤怠管理できる

クラウド型は、パソコンやスマホ、タブレットなどのデバイスでも出退勤時間の打刻や勤怠管理ができます。インターネット環境さえあれば、時間や場所にかかわらず打刻できるため、テレワークや直行直帰など多様な働き方に対応が可能です。

また、スマホの勤怠管理アプリの中にはGPS機能を搭載しているものもあり、打刻と同時に位置情報も取得できるため、不正打刻の防止に繋がります。外回りなど外出の多い従業員の正確な労働時間も、スマホを使ってリアルタイムに把握できです。対してタイムレコーダー型は、勤怠管理アプリをインストールしたタブレット端末をオフィスの入口に設置し、アプリ画面の「出勤」「退勤」ボタンを押すと打刻でき、出退勤時間をアプリ上で確認できます。シンプルな機能性で使いやすい一方、打刻するには出社が必要なため、外出先からスマホで打刻することはできません。

給与計算システムなどと連携して労務担当者の業務負荷を軽減できる

クラウド型の多くは、給与計算システムなど外部システムと連携が可能なので、業務の工数や時間を軽減できるのはもちろん、活用次第で人的コストの削減にも繋がります。

タイムレコーダー型は、出退勤時間の打刻のみ可能で、給与計算システムなど外部システムとの連携はできません。一方オンプレミス型の場合は、外部システムとの連携はできるものの、自社で連携させるため工数や連携のための作業費用がかかる場合があります。

簡単に導入ができて運用や管理業務が低減できる

オンプレミス型は、自社サーバーやネットワーク、システムの構築や定期的なメンテナンなどが必要なため、一定程度の導入期間がかかり、運用開始後も継続的な保守管理業務が発生します。一方、クラウド型ならシステム提供会社のサーバーをインターネット経由で利用するため、サーバーの構築などは不要で、簡単かつすぐに導入できます。

また、システム提供会社がサーバーの運用や管理業務を行うので、導入後のメンテナンスや保守などは必要ありません。また、タイムレコーダー型は出退勤時間を打刻する機能しかありませんが、クラウド型ならデータをクラウド上で保存・管理でき、必要な時にいつでも確認できます。また、打刻漏れや残業時間の超過、未消化の有給休暇日数を知らせるアラート機能も搭載されているので、管理業務の負担を低減できます。

法改正にも追加料金なしで自動アップデートされる

勤怠管理は、労働基準法などの労働法令に密接に関わっており、法改正の際には企業側も改正内容に基づいた対応が求められます。クラウド型勤怠管理システムなら、サーバーの運用やシステムの構築、機能開発はすべてシステム提供会社が行っているため、法改正に合わせて自動でバージョンアップされます。オンプレミス型は、自社でシステムをカスタマイズできますが、法改正によるシステムや機能の変更も自社で対応する必要があります。

「無料お試し期間」で機能性や操作性を確認してから導入できる

クラウド型勤怠管理システムの中には「無料お試し期間」を用意している会社もあるので、実際に機能性や操作性を確認してから導入できます。一方で、自社でシステムやインフラの構築を行うオンプレミス型は、自社に合った自由度の高い設計が可能な反面、完成するまで機能性や操作性がわからないといったデメリットがあります。

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クラウド型勤怠管理システムのデメリット

初期費用を抑えられ、導入期間がほとんどかからず、インターネット環境があればどこでも利用できるなどメリットが多いクラウド型勤怠管理システムですが、デメリットもあります。主に、以下の3つになります。

  • 機能のカスタマイズ性が高くない
  • 連携できる外部システムが製品ごとに異なる
  • 提供会社のセキュリティ環境に依存する

それぞれのデメリットについて詳しく解説していきましょう。

機能のカスタマイズ性が高くない

クラウド型のデメリットとして、システムの提供会社のサービス内容に依存するため、機能のカスタマイズ性が低いことが挙げられます。オンプレミス型は、クラウド型では困難な企業独自の就業規則や労働形態など企業の環境に合わせたカスタマイズが可能です。

連携できる外部システムが製品ごとに異なる

クラウド型は、製品ごとに連携できる外部システムが異なります。一方オンプレミス型は、柔軟にカスタマイズできるため、社内外の様々なシステムと連携できます。最近では、様々な外部システムと連携できるクラウド型勤怠管理システムが増えているので、自社が既に導入している、または導入予定の外部システムと連携できるか、事前に確認しましょう。

提供のセキュリティ環境に依存する

クラウド型勤怠管理システムのセキュリティ対策は、システム提供会社のセキュリティ環境に依存します。システム提供会社のサーバーに勤怠情報などのデータを保存するため、万が一を考えて利用するシステム提供会社のセキュリティレベルを確認してから導入しましょう。オンプレミス型は、自社で構築したサーバーを使ってシステムを運用・管理するため、必要に応じたセキュリティ対策を実施できます。

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自社に合った「クラウド型勤怠管理システム」を選ぶポイント

自社に合った「クラウド型勤怠管理システム」を選ぶポイントは、主に以下の6つです。

  • 自社に合った打刻方法があるか
  • 自社の就業規則や労働形態に対応できるか
  • 自社の労務担当者や従業員が使いやすい管理画面か
  • サポート体制が充実しているか
  • 費用対効果に優れたシステムか
  • 給与計算システムや入退室管理システムなどと連携できるか

以下でそれぞれのポイントについて詳しく解説していきます。

自社に合った打刻方法があるか

勤怠管理システムには、パソコンやスマホ、ICカード、生体認証など様々な打刻方法を選べるタイプがあります。

<一般的な打刻方法の種類>
  • パソコン打刻(Webブラウザ打刻)
  • 共有パソコン打刻(共有パソコンをタイムレコーダーとして使用)
  • スマホ打刻(GPS打刻、社外でも打刻できる)
  • チャット打刻(LINEやSlackから打刻)
  • ICカード打刻(カードリーダーが必要)
  • 顔・指紋・静脈など生体認証で打刻

自社の従業員の働き方に適した打刻方法があるシステムを選びましょう。例えば、外回りが多い営業職など出先から打刻する社員が多い場合は、GPS機能付きのスマホ打刻が便利です。本人確認を厳格に実施したいなら、なりすましができない生体認証が適しているでしょう。

自社の就業規則や労働形態に対応できるか

自社の就業規則や労働形態に対応できるシステムを選ぶことも重要です。特に、「自社独自の休暇制度がある」「直行直帰の社員が多い」「シフト制などで1日に複数回出退勤する」など自社で独自の就業規則や勤務形態がある場合は、対応可能なシステムなのか確認したり、事前にシステム提供会社に問い合わせて確認しましょう。

自社の労務担当者や従業員が使いやすい管理画面か

勤怠管理システムに限らず、新しいシステムを導入する場合は、自社の担当者や従業員が使いやすいものか、機能性や操作性を事前に確認することが重要です。高度な機能が搭載されていても、自社に不要な機能だったり、自社の担当者や従業員が使いこなせなかったりする場合は導入しても意味がありません。

無料お試し期間などで実際に利用した労務担当者や従業員の感想などを参考に、自社にとって使いやすいサービスなのか再度確認が重要です。直感的に操作できる使いやすいWeb管理ツールで、アルバイトの人などもストレスなく使いこなせるシステムを選びましょう。

サポート体制が充実しているか

導入後にトラブルや操作の不明点が発生した場合に備えて、サポート体制が充実しているのかも導入前に必ず確認しましょう。サポート対応の内容はもちろん、連絡やサポート対応の手段(電話、メール、動画、ビジネスチャットなど)についても確認しておきましょう。サポート体制がなく、自社にITに強い人材がいない状況で初期設定が上手くできない場合、システム設定の代行や専門家からのアドバイスを受けられるサービスを検討しなければなりません。クラウド型の多くは、月額利用料金にサポート料金も含まれていることがほとんどですが、なかにはサポートが有料になるものもあるので注意しましょう。

費用対効果に優れたシステムか

クラウド型は、自社サーバーの構築が不要で、インターネット環境さえあれば導入できるため、初期費用がほとんどかかりません。とはいえ、追加機能を付けたり、利用人数が増えることで想定以上に月額料金がかかる場合があります。システムに搭載されているる機能の中から、自社にとって本当に必要な機能とその利用にかかる費用などを検討し、費用対効果に優れているシステムなのか確認しましょう。

給与計算システムや入退室管理システムなどと連携できるか

勤怠管理システムは、給与計算システムや入退室管理システムなど外部システムと連携できれば、より利便性が高まります。例えば、給与計算システムと連携できれば、勤怠の記録データを自動集計できるだけでなく、そのまま給与計算も自動でできるため、労務担当者の業務の工数を削減したり、人的ミスの防止に繋がります。

入退室管理システムと連携すれば、実際に入退室した履歴/ログがそのまま出退勤時間の記録になるため、打刻の手間がなく打刻漏れの防止に繋がります。また、他の人による不正打刻や退勤後のサービス残業の抑止にもなり、より正確な勤怠管理が可能です。「いつ」「誰が」「どのくらいの時間」オフィスにいたのかもWeb管理ツールや専用アプリですぐに確認できるため、セキュリティ向上にも繋がるでしょう。

おすすめの入退室管理システムは、導入社数累計7,000社以上の実績を持ち、金融機関並みのセキュリティレベルを実現できるスマートロックを活用したAkerun入退室管理システム(以下、Akerun)です。

サムターン(つまみ)のドアはもちろん、電気錠や自動ドアまで幅広く対応が可能で、オフィスの既存のドアに工事不要、または簡易的な工事のみで後付けできます。初期費用は無料またはほとんどかからず、年単位のサブスクリプション型なので、最短1年から利用でき、ランニングコストも透明化できます。
詳しい情報は、資料ダウンロード頂き確認してみてください。

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クラウド型勤怠管理システムで「正確な出退勤時間の記録」と「勤怠管理・給与計算の効率化」を実現しよう

近年、働き方の多様化によって「毎月の紙から表計算ソフトへの転記や集計が手間」や「有給休暇や残業申請が別管理のため、勤怠情報と照らし合わせて集計するのが大変」など勤怠管理に伴う悩みが聞かれます。クラウド型勤怠管理システムを導入すれば、給与計算システムなどと連携し、労務担当者の業務負荷を軽減できます。

また、クラウド上に勤怠の記録データを管理でき、サーバーなどの設備投資が不要な上に簡単に導入でき、さらにスマホからも休暇申請や出退勤時間の打刻ができることから利便性が高まります。システムを選ぶ際は、それぞれ機能や導入費用が異なるため、自社の就業規則や労働形態などに合っているか、従業員が使いやすいかなど、自社に合ったサービスかどうか確認してから導入しましょう。

クラウド型勤怠管理システムと入退室管理システムを連携させれば、実際に入退室した履歴/ログがそのまま出退勤時間の記録になります。退勤後もサービス残業したり、他の人が不正打刻したりするリスクを防げるため、より正確な勤怠管理が可能です。ぜひ勤怠管理システムの導入を検討されている方は、正確に勤怠の記録ができる入退室管理システムも合わせて検討してみてください。



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