【2023年最新版】タイムカードとは?集計方法や課題、解決法まで解説!勤怠管理のデジタル化で効率化もできる

2023年07月31日

はじめに

2019年に改正された労働安全衛生法では、「客観的な記録による労働時間の把握」が義務化されました*。※ 法令違反による罰則はありません。関連する法令として労働基準法で定められた時間外労働時間上限を超えて従業員を働かせた場合は、罰⾦が課せられます。これらの法改正を受け、企業や店舗/施設では、従業員の労働時間を適正に記録するための手段を導入する必要がありますが、従来使用されてきた紙のタイムカードを差し込み出退勤を打刻する方法では、打刻漏れや不正打刻などにより、正確な勤怠管理が難しいという課題もありました。

この記事ではタイムカードとはなにか、タイムカードの種類や集計方法、タイムカードの導入のメリット、従来のタイムカードの課題と解決方法などをまとめてご紹介します。さらにコストパフォーマンスが良く、従業員や企業、両者にも利便性の高いタイムカードシステムもご紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。
*2019年4月1日改正 労働安全衛生法第66条の8の3
※出典:労働安全衛生法|e-Gov法令検索

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タイムカードとは?種類や集計方法

勤怠状況を把握するためにこれまで多くの企業で紙のタイムカードが使用されてきましたが、タイムカードにもいくつかの種類があり、それぞれの特徴が異なります。まずはタイムカードの種類やそれぞれの集計方法を確認しましょう。

タイムカードとは

タイムカードとは、オフィスや店舗/施設などで従業員の労働時間の管理や把握を目的に使用されるツールです。また、給与計算をする際にタイムカードに記録した勤怠情報を基に行うため、企業と従業員にとって非常に重要な役割を担います。

タイムカードの種類

タイムカードという名称は、紙形式のカードに出退勤時間を記載していたことから名づけられましたが、2023年現在では紙のタイムカード以外にも、利便性の高いタイムカードがいくつかあります。

タイムカードの種類 打刻方法
紙形式 従来から使用されてきた紙のタイムカードを出退勤の際に、タイムカードレコーダーに差し込むと、出退勤時間が印字される方法です。
QRコード/バーコード形式 従業員ごとに発行されたQRコードまたはバーコードを読み取りリーダーにかざして、出退勤時間を記録する方法です。QRコード/バーコードは紙またはスマホに登録して利用することが可能です。
ICカード形式 ICカードを読み取りリーダーに差し込んだり、かざしたりすると出退勤時間が打刻される方法です。 オフィスの出入りの際に使用するスマートロックと連携できるものであれば、オフィスの入退室と同時にタイムカードの打刻が行えるため利便性に優れています。
生体認証 従業員の指紋や顔などあらかじめ登録した生体情報を使って読み取りリーダーにかざして打刻する方法です。 ICカード形式と同じく利便性の高さが魅力ですが、導入費用は高くなる場合があります。
アプリ形式(据え置き型端末) タブレットなど据え置き型端末にアプリをインストールし、出退勤の際に画面上の打刻ボタンを押して打刻する方法です。 据え置き型端末は、端末のみで動作するため、オフィスの入口に置き、全従業員で一つの端末を使います。
Webアプリ形式(パソコン/スマホ) パソコンやスマホのWebブラウザ上で打刻できる方法です。専用ページを開き、出退勤の際に画面上の打刻ボタンをクリックすると打刻できるため、テレワーク(リモートワーク)でも利用できます。場所を選ばずに打刻できるため、直行・直帰やリモートワークでも対応できます。GPS機能を搭載し、何処で打刻したかもわかるものを選べば不正打刻の抑止力にもなります。

タイムカードの記録データを集計する方法

上記でご紹介した6つのタイムカードごとに記録データを集計する方法を見ていきましょう。

タイムカードの種類 記録データを集計する方法
紙形式 紙に記録された出退勤時間を確認しながら、労務担当者が手作業で労働時間の集計を行います。紙のタイムカードの場合、エクセル(Excel)など表計算ソフトを利用して、集計するのが一般的です。
QRコード/バーコード形式 QRコードまたはバーコードの読み取りシステムに入力された出退勤時間の記録データを集計ソフトなどで自動集計できます。
ICカード形式 ICカードをかざした出退勤時間が自動で勤怠管理システムに記録されます。 スマートロックと連携して使用できるものであれば、オフィスへの入退室履歴の「最初の入室時間」と「最後の退室時間」をそれぞれその日の出退勤時間として勤怠管理システムに記録し、自動で集計ができます。
生体認証 ICカード形式と同様の方法でその日の出退勤時間をシステム上に記録して、自動で労働時間を集計できます。
アプリ形式(据え置き型端末) ICカード形式と同様の方法で出退勤時間をシステム上に記録して、労働時間が自動で集計できます。
Webアプリ形式(パソコン/スマホ) ICカード形式と同様の方法で出退勤時間をシステム上に記録して、労働時間が自動で集計できます。

紙のタイムカードは手動での計算となるため、労働基準法に則した休日出勤や時間外労働の割増賃金を担当者自身で計算する必要があります。この場合は、タイムカードの記録データや残業申請書、日報などを照らし合わせ、労働時間を確認する必要があるため、勤怠に関連する書類の保管が必要になります。※

また集計ソフトなどで集計する場合は、どの時点の法令に基づいて作成されたソフトか確認したり、法改正に合わせてソフトも最新のバージョンに更新する必要があります。時代に合わせて法律も変わっていくため、法改正に対応していくのか検討しましょう。
※出典:改正労働基準法等に関するQ&A|厚生労働省(2023/07/02更新)

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従来のタイムカード導入の課題

従業員の正確な出退勤時間を把握できない

「タイムカードをこれから導入する」「新しい種類のタイムカードに移行する」という場合は、タイムカードを使って打刻する方法と同時に企業ごとの課題を把握することでより自社に合った使いやすく、法律に則した正確な勤怠管理や給与計算が可能になります。

従来の紙のタイムカードは安価で導入できるため手軽で、これまで多くの企業で利用されてきました。但し、紙のタイムカードを使用してきた多くの企業が、主に以下のような課題を抱えてきました。

  • 従業員の正確な出退勤時間を把握できない
  • 従業員の不正打刻やサービス残業の把握が難しい
  • 労働時間の集計や給与計算に手間がかかる
  • 出張や直行直帰、テレワーク(リモートワーク)などの出退勤の際に打刻できない

タイムカードの課題は、労務管理業務の大きな負担となるほか、法令違反により厳しい罰則が課せられるおそれもあるため、タイムカード導入の前に起こりうる課題をしっかり理解しておく必要があります。ここでは、それぞれの課題について詳しく説明し、次の章でこれらの課題への解決策もお伝えするので、ぜひ参考にしてみてください。

従業員の正確な出退勤時間を把握できない

従来の紙のタイムカードは、従業員一人ひとりが自分のタイムカードを、タイムカードレコーダーに差し込んで出退勤の打刻をするため、タイムカードの打刻漏れのおそれがあります。

労働時間の不正打刻やサービス残業の把握が難しい

紙のタイムカードを使用している企業では、タイムカードの不正打刻やサービス残業が行われていたという事例が数多く発生しています。なかにはある従業員が遅刻をごまかすために、他の従業員に連絡しタイムカードの打刻の代理を依頼するという事例もあります。また、紙のタイムカードの場合、タイムカードを打刻した後にサービス残業が行われていても雇用主が把握できず、正確な労働時間がわからないといった課題も起こっています。

集計や給与計算に手間がかかる

紙のタイムカードに記録された打刻データを使って労働時間の集計や給与計算を行う際は、労務担当が一つひとつのタイムカードを見て、従業員ごとの雇用契約や労働基準法に照らし合わせながら手作業で実施しなければなりません。

これらの作業は手間や時間がかかるのはもちろん、入力漏れや入力間違いによる人的ミスが発生するリスクがあります。このため集計や給与計算などには、二重チェック体制が必要になったり、ミスがあった場合は集計データの修正作業が必要になったりします。

紙のタイムカードの設置場所や保管場所が必要

紙のタイムカードを使用する場合、タイムカードを置いておく場所とタイムカードレコーダーを設置する場所が必要です。タイムカードの設置場所は従業員に分かりやすく、来訪者には見えにくい場所が理想です。タイムカードは壁掛けのフォルダーなどにすると場所を取りませんが、タイムカードレコーダーは打刻しやすい台を確保する必要があるでしょう。

また、労働基準法により、タイムカードの保管期間は5年間と定められている*ため、記録したタイムカードの保管場所も用意する必要があります。※1(源泉徴収簿と兼用している賃金台帳は7年の保管期間※2となるため、作成に必要な書類としてタイムカードも同じ期間保管が必要な場合もあります)
*2020年4月1日改正 労働基準法第109条
※出典:労働基準法|e-Gov法令検索
※出典:No.2503 給与所得者の扶養控除等申告書等の保存期間|国税庁

出張や直行直帰、テレワーク(リモートワーク)などの出退勤の際に打刻できない

紙のタイムカードは、オフィスにタイムレコーダーが設置されているため、出張や直行直帰、テレワーク(リモートワーク)などの場合、出退勤の打刻ができません。しかし、タイムカードは本人が打刻するものであり、社内のほかの従業員が打刻することはできません。このため外出中やテレワークの際は、労務に打刻申請を提出し出退勤時間を記録してもらう必要があります。勤怠管理の必要性について詳しくは以下の記事でも解説していますので、参考にしてください。

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従来のタイムカードの課題が一気に解決できるデジタルタイムカード

前章で見てきたように、従来使われてきた紙のタイムカードには打刻漏れや不正打刻など様々な課題があり、企業や労務担当者を悩ませてきました。こうした事態を受け、最近ではより正確で業務負担の少ないデジタルのタイムカードが普及しています。それがQRコード/バーコード形式やICカード形式、生体認証、アプリ形式(据え置き型端末)、Webアプリ形式(パソコン/スマホ)などのタイムカードになります。

但し、QRコード/バーコード形式はそれらをプリントアウトした紙の紛失などのリスクがあるため、アプリ内にQRコード/バーコードを保存できるタイプがおすすめです。さらに従業員の正確な出退勤時間を把握し、労務管理業務の負担を減らすならスマートロックと連携し、ICカード形式や生体認証のタイムカードを使える打刻システム/勤怠管理システムがよいでしょう。

ここからは打刻漏れや不正打刻を防ぎ、労務管理業務の手間や費用を大幅に削減できるスマートロックと連携できる打刻システム/勤怠管理システムを導入し、タイムカードを使って従業員の出退勤時間を記録・管理する方法について解説します。

スマートロックとは

はじめにスマートロックについて簡単にご紹介します。スマートロックとは、物理的な鍵を使わずにICカードやスマホなどでオフィスに入退室できるドアセキュリティシステムのことです。オフィスをはじめ、店舗や施設など幅広い場所で導入されています。

スマートロックの仕組みは、あらかじめ解錠権限を付与されたICカードやスマホなどを読み取りリーダーにかざすことでドアを解錠し、ドアが閉まると同時にオートロック機能により自動施錠します。解錠方法には生体認証を利用するものもあります。

スマートロックと打刻システム/勤怠管理システムを連携させてタイムカードを使う仕組み

スマートロックで入退室すると「誰が」「いつ」「どこで」入退室したかという履歴/ログがクラウド上に記録されます。スマートロックと打刻システム/勤怠管理システムを連携させれば、入退室履歴のデータを活用して正確な労働時間の把握もできます。これにより、入室と退室時に鍵となるICカードやスマホを鍵の代わりに使用できるとともに、タイムカードとしての役割を果たすこともできます。

スマートロックと打刻システム/勤怠管理システムを連携させ、タイムカードとして活用するメリット

スマートロックと打刻システム/勤怠管理システムを連携させ、タイムカードとして活用する場合には、主に以下のメリットがあります。

  • 正確な出退勤時間を把握し、不正打刻やサービス残業を防げる
  • 労働時間の集計を自動で行い、労務管理業務の負担を軽減できる
  • 紙のタイムカードの保存などの業務負担がなくなる

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

正確な出退勤時間を把握し、不正打刻やサービス残業を防げる

スマートロックはオフィスへの入退室の際に入退室の履歴/ログを記録できると同時に、取得した履歴/ログを出退勤の打刻としても利用できます。オフィスにその日最初に入室した時間が出勤、その日最後に退室した時間が退勤となるため、正確な出退勤時間を記録することができ、不正打刻やサービス残業を防止できます。

労働時間の集計を自動で行い、労務管理業務の負担を軽減できる

スマートロックと打刻システム/勤怠管理システムを連携させてタイムカードとして利用すれば、従業員の打刻漏れや不正打刻がなくなり、タイムカードの勤怠情報を自動で集計できるため、労務関連業務の大幅な効率化に繋がります。また人的ミスの心配もなくなるため、労務管理業務の軽減に加えて、正確な労務管理を行うことができます。

紙のタイムカードの保存などの業務負担がなくなる

従来の紙のタイムカードで必要だったタイムカードの購入費用や保管のための費用がなくなります。また、スマートロックはドアに設置され、クラウド上に入退室履歴/勤怠情報を保存するため、タイムカードおよびタイムカードレコーダーの設置場所の確保が不要になり、紙のタイムカードの保存場所も必要なくなります。

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従業員と企業の双方に優れた利便性とコスパをもたらすタイムカードシステム

スマートロックと打刻システム/勤怠管理システムを連携し、ICカード式やスマホ式のタイムカードを活用すれば、不正打刻やサービス残業を防ぎ、労務管理業務の負担も軽減できることが分かりましたが、スマートロックを導入するならコストパフォーマンスが良いものを選びたいものです。

そこでおすすめしたいのが、Akerun入退室管理システム(以下、Akerun)のタイムカード機能です。Akerunは初期費用無料※で定額の年額/月額利用料で利用できる後付け型スマートロックで、簡易的な勤怠管理をAkerunだけで行うことも可能です。

前章でご紹介したメリットはもちろんのこと、Akerunを導入すればオフィスや店舗/施設などでもより便利に勤怠管理できるとともに、鍵管理なども不要になります。ここからは、Akerunで実現できる勤怠管理以外のメリットもご紹介しましょう。
※自動ドアや電気錠など特殊なドアの場合、簡易工事の費用がかかる場合があります。

Akerunのタイムカード機能の特徴

Akerunのタイムカード機能なら、主に以下のようなことが可能です。

  • 従業員ひとり一人の勤怠記録をタイムカード形式で確認できる
  • 出社日数に応じた交通費計算が簡単にできる
  • 客観性のある労働時間を把握できる
  • 作成されたタイムカードは必要に応じてダウンロードできる(有償オプション)

これらにより、不正打刻やサービス残業がなくなり、正確な勤怠状況を把握することができます。

後付け型スマートロックAkerunの利便性

後付け型スマートロックであるAkerunの入退室履歴のデータはタイムカードとしても活用できますが、スマートロック自体もオフィスや店舗/施設の利便性やセキュリティ強化に大きく役立ちます。そこで後付け型スマートロックAkerunの特徴も確認しましょう。

  • 複数の支店や店舗に設置して鍵管理が一元化できる
  • 工事不要で後付けで設置できるため初期費用を抑えられる※
  • 様々な種類のドアに対応できる
  • 日頃持ち歩いている交通系ICカードやスマホを鍵の代わりに利用できる
  • クラウド上で「誰が」「いつ」「どこで」入退室したかを一目で管理できる
※自動ドアや電気錠などの場合、簡易工事の費用がかかる場合があります。

Akerunの利便性について詳しくは、こちらをご覧ください。

Akerunが選ばれる理由

タイムカードをデジタル化して正確な勤怠管理を行おう

働き方改革関連法により「客観的な記録による労働時間の把握」が義務化されました。また時間外労働の上限が設けられたことにより、全従業員の労働時間を正確に把握し、法令遵守の観点からもタイムカードの見直しを行う企業が増えました。

従来の紙のタイムカードでは導入費用を抑えられますが、打刻漏れや不正打刻のリスク、法改正に対応しきれないなど課題が多くありました。タイムカードの導入後、長く同じシステムを使用していくことを考えたとき、デジタルのタイムカードのほうがコストパフォーマンスがいいといえます。労務管理業務の負担や工数を軽減させて、そのほかの作業に時間を使うことで、よりよい企業運営に注力できるというメリットもあります。

「これからタイムカードを導入する」「タイムカードを刷新する」という場合は、自社に合った利便性が高くコストパフォーマンスのよいタイムカードを選んで、健全かつ快適な事業運営を行えるよう、ぜひこの記事を参考にしてください。



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