無人店舗の運営に最適なシステムとは? メリット・デメリットも

2023年08月18日

はじめに

無人店舗は、小売店、ショールーム、ホテル、フィットネスジム、シミュレーションゴルフ練習場など近年幅広い業態で展開されています。また、完全無人化営業だけではなく、バックヤード業務や特定の時間のみ有人化するなど、多様な運営形態があり、これらの運営形態にあわせて、無人店舗では様々なシステムが導入されています。この記事では、無人店舗にシステムを導入するメリットやデメリット、無人店舗で導入されている主なシステムについて解説していきます。

この記事で分かること
  • 無人店舗にシステムを導入するメリットやデメリットがわかる
  • 無人店舗で導入されている主なシステムがわかる
  • 無人店舗の運営におすすめのシステムがわかる

無人店舗システムとは?

そもそも無人店舗とは

無人店舗とは、販売員や受付係、レジ係といった接客スタッフを配置せず、無人化・省人化された状態で運営している店舗です。つまり無人店舗と言っても、人が全くいない状態を指すわけではなく、商品の陳列や清掃などのバックヤード業務や深夜・早朝のみ無人で運営している場合もあります。

無人店舗では、AIカメラや顔認証、決済システムなど様々なデジタル技術を活用し無人化・省人化されています。例えば、小売店ではセルフレジで利用者自身が商品のバーコードなどを読み取り、決済までを実施するものや、商品を置くとセンサーで感知して金額を知らせてくれるレジや、AIカメラなどで購入商品を検知するシステムなどが備えられている店舗もあります。これらの技術を活用し、利用者は入店から商品の購入、決済までを一人で行うことも可能です。

さらに近年では技術も進化し、小売店以外の業種でも無人店舗が採用されています。例えばホテルや会員制のジムなども、予約や決済などのフロント業務にシステムを導入し、無人化・省人化が進められています。

無人店舗にシステムを導入するメリット

無人店舗の運営にシステムを導入すると、以下のようなメリットがあります。

人件費の削減 様々なシステムを導入して無人店舗を運営することで、人件費の削減と同時に従業員の人材不足を解決できるでしょう。
属人化の解消 業務をシステム化することで、提供するサービスが標準化され、一部のスタッフへの業務依存がなくなります。さらに、スタッフ研修に関する時間や費用の削減も見込めます。
顧客データの効率的な管理 システムを導入すると、それぞれのシステムごとのデータがクラウドなどに蓄積されます。利用者などのデータも自動的に記録されるため、データ管理も効率化できます。
経営戦略の最適化 システムで蓄積された利用者の履歴や各種データは、行動データとして分析することで、サービスの改善や新商品の開発などのマーケティング戦略や業務改善に活用できます。
業務の効率化 システムの導入によって業務プロセスの一部を自動化できるため、従業員が店舗運営の戦略策定や取引先の新規開拓、新サービスの開発などのコア業務や新たな業務に取り組めます。業務効率化によって、生産性の向上も期待できるでしょう。
防犯の強化 システムの導入によって利用者の入室制御やキャッシュレス決済などが可能になり、不法侵入や窃盗などを防止できます。防犯カメラなどの導入も窃盗を未然に防ぐ抑止力に繋がります。
サービスの向上 システムの導入で、予約など受付業務におけるペーパーレス化や決済のキャッシュレス化が実現できます。これによりスムーズな手続きが可能になり、利用者の利用体験(UX)が向上するなど、リピーターや新規顧客の獲得にも繋げることができます。

無人店舗にシステムを導入するデメリット

システムの導入によって効率的な店舗運営が期待できる反面、デメリットもあります。

初期費用や運用費用がかかる

無人店舗では、新たにシステムを導入するための導入費用が発生します。また、システムを導入するための工事が必要であれば工事費用も発生します。さらに導入後は定期的なシステムのメンテナンスも必要になるため保守運用のための費用もかかります。 無人店舗にシステムを導入する際は、運営の具体的なイメージを描き、運用プランを練ることが大切です。

場合によっては、システムを購入するのではなく、リースやレンタル、またはサブスクリプション形式のサービスにすることで、初期費用や運用費用、保守費用などが抑えられることもあります。無人店舗の形態や収支の見込みなどを考えて、自社に合ったシステムを検討しましょう。

利用者が操作に戸惑う可能性がある

ほとんどの無人店舗では、利用者自身でシステムを操作することになります。子どもやお年寄りなどシステムに不慣れな方が利用する場合、「操作方法がわからない」などの不満が出る可能性もあります。システムの操作に対するハードルが高いと、利用者離れを招き、売上が減少する可能性もあります。そのため操作手順の案内板の設置や、場合によっては有人による初回サポートなど、誰もが利用できる環境を整備するように努めましょう。

トラブルにすぐに対応できない可能性がある

無人店舗では、システムだけでは対応できない事態が発生する可能性もあります。例えば、サービスのクレームや商品に関する質問などは、有人による対応が必要になるでしょう。ほかにも、システムエラーが発生した際には、速やかな対応が求められます。

トラブルを防止するには、事前に起こりうるトラブルをシミュレーションし、マニュアル化することなどが大切です。運用後に起きたトラブルについても、適宜マニュアルを改定しながら、柔軟に対応していく必要があります。

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無人店舗で導入されている主なシステム

業態ごとの無人店舗で導入されているシステム

無人店舗では、業務やサービス内容により、導入するシステムが異なります。また同じ業態でも、同一のシステムを利用しているわけではありません。ここでは業種ごとに活用できるシステムの例を紹介します。

無人店舗の業態 利用されているシステム例
スポーツジム(プライベートジム) 会員管理システム /予約管理システム /受付システム /入退室管理システム /顧客管理システム
シェアオフィス コワーキングスペース 会員管理システム /予約管理システム /受付システム /入退室管理システム /顧客管理システム /決済システム
小売店 入退室管理システム /自動認識システム /決済システム /売上管理システム /顧客管理システム /遠隔接客システム
ネイルサロン 会員管理システム /入退室管理システム /予約管理システム /売上管理システム /顧客管理システム
ホテル 予約管理システム /受付システム(チェックインシステム) /入退室管理システム /決済システム /売上管理システム /顧客管理システム /遠隔接客システム
カフェ 会員管理システム/入退室管理システム /予約管理システム /売上管理システム /決済システム /顧客管理システム /遠隔接客システム

上記のように、無人店舗で無人化・省力化を実現するために様々なシステムがあります。ここではさらに、各システムの概要について解説していきます。

予約管理システム

電話・メール・予約サイト・スマホアプリなどから申込まれる予約を、一括して集約し、管理するシステムです。 時間ごとや日付ごと、曜日ごとなど、業態によって異なる予約方法を設定できます。 また予約サイトなどを通じて、24時間365日対応でき、予約状況はリアルタイムで更新されます。

キャンセルにも迅速に対応でき、従来の紙で予約管理を行っていた際に発生していたダブルブッキングなどのヒューマンエラーの防止にも繋がります。 主にレストランやスポーツジム(プライベートジム)、サロンなど事前に来店予約が必要となる業態で利用されています。

受付システム

タブレットなど電子端末を入口に設置することで、利用者の入店時に予約確認や手続き、部屋番号や整理番号の発行などを自動で行える非接触型の受付システムです。 基本的にシステムが対応し、必要に応じて担当者が接客できるため、利用者ごとに接客や受付の対応で割かれていた時間を削減できます。 オフィスでも導入されていますが、近年は美容院や飲食店、ホテルなどの無人店舗などでも採用されているシステムです。

決済システム

無人店舗で利用者がセルフで支払いできるシステムです。代表的な例では、商品に付けられたバーコードやICタグを利用者が自身で読み込ませて決済できるセルフレジが挙げられます。ほかにも、AIカメラや重量センサーで手に持った商品を自動認識できるタイプもあります。レジ係を配置する必要がなく、人件費の削減に繋がるほか、24時間営業にも対応可能です。またキャッシュレス決済のみで運営する場合は、現金を扱う必要がないため、窃盗などに対する防犯対策にも繋がります。

遠隔接客システム

パソコンやスマホなど電子端末の画面越しに接客を行うシステムです。 商品の説明やシステムの操作方法など、画面を通じてオペレーターや担当者と直接会話が可能なため、対面に近いサービスが実現できます。利用者の商品やシステムに対しての不安がなくなり、顧客満足度の向上にも繋がるでしょう。

ホテルや小売店などの無人店舗で導入されていることが多いです。 また、遠隔接客システムに類似するものとして、AI型のチャットボットやAIを搭載した機器で接客を行うAI接客システムを導入している店舗もあります。

入退室管理システム

利用者や従業員の出入りを記録・管理することで、不法侵入の防止や出入りした人を確認できるシステムです。ICカードやスマホアプリ、QRコード、顔や指紋などの生体認証で施錠・解錠できるため利便性が高まります。

また、利用者・時間・場所などを細かく設定して解錠権限を付与できるなど、利用者に応じて入退室を制御できるものもあります。 正確な入退室管理の実現やセキュリティを強化できるため、スポーツジム、レンタルオフィス、小売店舗、完全個室のサロンなどの無人店舗でも利用され、24時間営業も可能にします。

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効率的な無人店舗の運営には外部システムと連携可能なシステムがおすすめ!

無人店舗の運営で利用されているシステムに、外部システムとも連携できる製品を選べば、各システムのデータを活用して、業務の効率化や新たなマーケティング戦略の策定、新規顧客の開拓などが期待できます。その中でもおすすめなのが、後付け型スマートロックを活用したAkerun入退室管理システム(以下、Akerun)です。

Akerunは、累計7,000社を超える導入実績を持ち、スポーツジム、コワーキングスペース/シェアオフィス、小売店舗、個室サロンなど幅広い業種や業態の無人店舗で利用されています。物理鍵の代わりにICカードやスマホで施錠・解錠が可能で、無人店舗における入退室管理をはじめ、セキュリティの強化など様々な業務をサポートします。

無人店舗に最適なAkerun入退室管理システムの特徴

ここでは、Akerunの特徴から無人店舗で利用するメリットについて説明します。

利用者に合った解錠方法が選べる

Akerunは、日頃利用している交通系ICカードやスマホ(専用アプリ)、モバイル系ICカードアプリ(ウォレット)などを従来の物理的な鍵の代わりとしてドアを施錠・解錠できるため、利用者に合った解錠方法が選べます。また物理的な鍵の受け渡しが不要になり、また受付に人員を配置しなくても利用者が入室できるため人件費の削減に繋がります。

Web管理ツールやスマホ専用アプリから遠隔操作でも施錠・解錠できるため、万が一、利用者が入退室用の鍵となるデバイスを忘れるなどのトラブルが発生した場合でも対応できます。利用者の入退室がスムーズになり、利用体験(UX)の向上にも繋がるでしょう。

入退室履歴などのデータを顧客管理やマーケティング戦略の最適化に活用できる

Akerunを導入すれば、「いつ」「どこに」「誰が」出入りしたのか正確に記録されるため、入退室管理の効率化に繋がります。。 また入退室履歴は、利用者が多い時間帯や利用者の平均滞在時間など行動パターンを分析するデータとしても活用でき、新たなサービスの開発や業務改善にも役立てられるため、マーケティングや店舗運営の戦略の最適化が期待できます。

工事不要で賃貸物件にも導入できる

Akerunは、既存のドアのサムターン(つまみ)に、工事不要で強力な両面テープで貼り付けるだけなので、ドアや壁も傷つかず、原状回復も必要ありません(Akerun Proの場合)。賃貸物件の店舗を移転する際にも簡単に取り外して、そのまま移転先の店舗で使用できます。 さらに、レンタル/サブスクリプション型のスマートロックAkerunは、月額/年額の利用料に機器代も含まれているため、初期費用や運用費用を抑えられ、手軽に導入できる点も特徴です。

入退室の制御によってセキュリティを強化できる

Akerunはオートロック機能が搭載されており、ドアが閉まると自動で施錠されるため、利用者の閉め忘れなどによる不法侵入のリスクを防止します。オートロック機能をオフに設定もできるので、運用形態に合わせて柔軟に対応もできます。 またWeb管理ツールやスマホ専用アプリから、利用者ごとに利用できる日時(曜日や時間帯)、利用場所などを細かく設定し、ICカードやスマホ専用アプリなどに解錠権限を付与することで、利用者以外の入室を制御できます。

店内に防犯カメラも設置すれば、盗難や不法侵入などのトラブル防止にも繋がり、さらなるセキュリティ強化になるでしょう。 Proの場合)。賃貸物件の店舗を移転する際にも簡単に取り外して、そのまま移転先の店舗で使用できます。

APIを使った外部システムとの連携で業務をさらに効率化できる

Akerunの提供するAPIを使って会員管理や予約・決済システムと連携できるため、店舗の予約・入店・決済・退店までの管理をワンストップで行えます。例えば、予約システムで受け付けた予約情報をAkerunと連携することで、予約者にデジタルな合鍵を自動で発行できます。

また、決済システムと連携して入退室管理だけでなく決済まで自動化できます。 AkerunのAPIを活用することで、24時間運営などの店舗の無人化・省人化に加え、業務効率化やビジネスの拡大が期待できます。

Akerunの導入事例

最後にAkerunを実際に導入し、無人店舗を運営している企業を紹介します。

野球専門のスポーツジム

会員制の屋内野球専門のジムでは、API連携や解錠権限の付与を活用し、以下の効果がありました。

業態 24時間365日営業の会員制野球専門ジム
Akerunの主な活用機能 ・API連携による会員管理システムとの連携 ・解錠権限の付与
導入による効果・メリット ・会員管理から入退室管理、決済までをワンストップで実現できる ・完全無人化営業も可能になり人件費を大幅に削減できる

導入事例 導入頂いた企業様からの嬉しい声

会員の登録〜入退室〜決済までをAkerunを活用してワンストップ管理、運営工数と人件費の大幅削減に加え、会員の利便性も向上


駅施設を利用したコワーキングスペース

鉄道会社が展開するコワーキングスペースでは、解錠権限の付与を活用し、以下の効果がありました。

業態 駅直結型のコワーキングスペース
Akerunの主な活用機能 ・解錠権限の付与 ・交通系ICカードを利用した鍵の登録
導入による効果・メリット ・早朝・深夜帯を無人化させ、人件費を削減できる ・利用者が日頃使用している交通系ICカードを鍵として利用可能に

導入事例 導入頂いた企業様からの嬉しい声

JR九州のコワーキングスペース、コスト削減の鍵はAkerun。柔軟な鍵権限による運営効率化にも貢献


薬膳野菜専門の販売店

無人運営を検討していた野菜販売店では、交通系ICカードによる施錠・解錠を活用し、以下の効果がありました。

業態 無人運営の野菜販売店
Akerunの主な活用機能 交通系ICカードを利用した鍵の登録
導入による効果・メリット ・早朝/深夜帯を無人化できる
・交通系ICカードで入退室管理が可能

導入事例 導入頂いた企業様からの嬉しい声

Akerunで導入コストを抑えた店舗の無人運営が可能に。IoTを活用したニューノーマル時代の店舗運営

無人店舗は、人件費の削減や営業時間の拡大などの新たなビジネス展開にも繋がります。一方、運営には様々なシステムを導入するため、初期費用や運用費用がかかります。効率的に運営するには、APIなどを使ってそれぞれのシステムを連携させることで、大幅な運営効率の改善も期待できます。

その中でもAkerunを導入すれば、API連携以外にも、無人店舗の効率的な運営をサポートするシステムとなってくれることでしょう。無人店舗の運営を検討している方は、ぜひAkerunなどのシステムの利用を検討してみてはいかがでしょうか。


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