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貸しスタジオやレンタルオフィスなど、レンタルスペースの運営で最も課題になるのは、利用者への物理的な金属の鍵の受け渡し方法です。
従来のレンタルスペースでは受付スタッフが物理的な金属の鍵の受け渡しを行っていましたが、手間や人件費がかかるといった課題がありました。郵便ポストやキーボックスを利用する方法もありますが、紛失や盗難、複製(合鍵)などのリスクがあります。
その解決法としてスマートロックを導入すれば、インターネットを通じてデジタルな鍵の受け渡しを自動化できるため、受付スタッフや郵便ポスト、キーボックスなどは不要になり、無人運営における業務効率化やコスト削減が実現します。
今回は、レンタルスペースにおける鍵の受け渡し方法、レンタルスペース向けのスマートロックを選ぶポイント、レンタルスペース向けのおすすめのスマートロックなどについて詳しく解説しましょう。
レンタルスペースの運営で業務効率化や人件費の削減などを図りたい方、これからレンタルスペースの運営を始めようと思っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
従来のレンタルスペースにおける鍵の受け渡し方法
従来のレンタルスペースにおける物理的な金属の鍵の受け渡し方法には、主に以下の3種類があります。
- 直接手渡しで利用者に鍵を渡す(有人)
- 鍵を郵便ポストに入れて利用者が鍵を取りに行く(無人)
- 鍵をキーボックスに入れて利用者が鍵を取りに行く(無人)
直接手渡しで利用者に鍵を渡す(有人)
レンタルスペースに受付やスタッフが常駐して、鍵を利用者に直接鍵を手渡しする方法です。利用者が確実に鍵を受け取れる方法ですが、受付やスタッフの手間や人件費がかかるのがデメリットです。
鍵を郵便ポストに入れて利用者が鍵を取りに行く(無人)
あらかじめ郵便ポストの中に鍵を入れておき、利用者がポストを開けて鍵を受け取る方法です。無人で鍵の受け渡しを行えますが、利用者が鍵を返却し忘れたり故意に持ち帰ったりするリスクもあります。また、ポストに鍵を入れに行く業務発生するので、その分の工数や人件費もかかります。
鍵をキーボックスに入れて利用者が鍵を取りに行く(無人)
キーボックスとは、鍵を入れておく専用の箱のことです。レンタルスペースのドアノブなどにキーボックスを設置して、利用者にキーボックスの暗証番号を知らせておくことで、無人で鍵の受け渡しを行えます。
しかし、キーボックス本体が盗まれたり破壊されたりするリスクがあるため、キーボックスの取り付けの位置には注意が必要です。また、第三者に暗証番号を盗み見られる可能性や、暗証番号を変更しないままで使用し続けることで不正利用される可能性もあるため、定期的にキーボックスの暗証番号を変えるなど対策を講じなければなりません。
従来のレンタルスペースにおける鍵トラブルの種類
従来のレンタルスペースにおける主な鍵トラブルは、主に以下の2種類です。
- 物理的な金属の鍵が見つからない
- 物理的な金属の鍵が保管されている場所の鍵が開かない
上記の鍵トラブルが起こる原因について、以下で詳しく解説していきます。
物理的な金属の鍵が見つからない
物理的な金属の鍵が見つからない原因として考えられるのは、主に以下の3つです。せっかくレンタルスペースを予約したのに物理的な金属の鍵が見つからなければ、利用者の満足度は大きく低下してしまうでしょう。
- 前の利用者が物理的な金属の鍵を元の場所に戻していない
- 前の利用者が物理的な金属の鍵を返却し忘れた
- 前の利用者が物理的な金属の鍵が盗難された
この中でも特に多いのは「前の利用者が元の場所に物理的な金属の鍵を戻していない」「前の利用者が物理的な金属の鍵を返却し忘れた」の2つの原因です。事前に鍵の返却方法などについて丁寧に説明しても、初めてレンタルスペースを利用する人は十分に理解できない場合もあるので、注意が必要です。つい返却し忘れて、自宅に鍵を持ち帰ってしまうケースもあります。
「前の利用者が物理的な金属の鍵を盗難した」場合は、以降に無断でレンタルスペースを不正利用される可能性もあります。予約時間以外の時間にそのスペースを使ったり、他人に鍵を譲渡したりする可能性が考えられます。その場合、鍵そのものの交換が必要になるなど、追加のコストがかかる場合もあります。
物理的な金属の鍵が保管されているキーボックスの鍵が開かない
物理的な金属の鍵が保管されているキーボックスの鍵が開かない原因として、主に以下の2つが考えられます。
- キーボックスの暗証番号の伝達/入力間違い
- キーボックスの操作間違い
利用者に暗証番号を正確に伝えたつもりでも、伝達間違いや入力間違いなどのトラブルは起こってしまうものです。また、利用者がキーボックスの扱いに慣れていない場合は、上手く操作できず解錠できない可能性もあります。暗証番号が背後から盗み見られて部外者に漏れてしまうと不正利用される可能性もあるため、暗証番号を頻繁に変えるなどの対策も必要です。
レンタルスペースの鍵の受け渡しはスマートロックがおすすめ
従来のレンタルスペースにおける「物理的な金属の鍵が見つからない」「物理的な金属の鍵が保管されているキーボックスの鍵が開かない」などの鍵トラブルを避けるためには、スマートロックの導入がおすすめです。
スマートロックとは、物理的な金属の鍵を使わずにスマートフォン(以下、スマホ)やICカード、生体認証、暗証番号などで施錠・解錠できるシステムのことです。
以下で、レンタルスペースの鍵の受け渡しをスマートロックで行う3つのメリットについて詳しく解説していきましょう。
- セキュリティリスクを低減できる
- 管理者と利用者双方の利便性が向上する
- 業務効率化と人件費の削減に繋がる
セキュリティリスクを低減できる
スマートロックを導入すれば、利用者が日頃持ち歩いているICカードやスマホなどで予約時間のみ施錠・解錠できる解錠権限を付与・解除できるため、予約時間以外の不正利用を防ぐことが可能です。
また、ほとんどのスマートロックにオートロック機能が付いているため、鍵の閉め忘れがなくなり、不審者の侵入も防止できます。
管理者と利用者双方の利便性が向上する
スマートロックを利用すれば、インターネットなどを通じてデジタルな合鍵を渡せるなど対面での物理的金属の鍵の受け渡しが不要になるため、管理者と利用者双方の利便性が向上するのが大きなメリットです。
鍵の管理者は、現地で物理的な金属の鍵の受け渡しを行ったり、鍵を開けるためだけに現地に出向く必要がなくなります。利用者は、物理的な金属の鍵を受け取ったりキーボックスから取り出したり、シリンダー(鍵穴)に差し込んで回したりする工数が不要になり、日頃持ち歩いているICカードやスマホを読み取りリーダーにかざしたり、無線通信するだけでスマートに入退室できるようになります。
業務効率化と人件費の削減に繋がる
入退室管理機能を備えたスマートロックなら、業務効率化や人件費の削減に繋がります。
入退室管理機能とは、「誰が」「いつ」「どの部屋に」「入退室したのか」の正確な入退室の履歴/ログをクラウド上に記録して保管・管理できる機能です。
取得した入退室のログ/記録を外部の顧客管理システム、予約システム、決済システムと連携できるスマートロックなら、入退室管理だけでなく予約管理、決済なども自動化することが可能です。これにより、施設やスペースの無人化・省人化運営が可能になり、受付やスタッフなどの人件費を削減できるだけでなく、早朝・夜間営業や24時間運営など営業時間の拡大による売上アップも見込めます。
レンタルスペース向けのスマートロックを選ぶポイント
レンタルスペース向けのスマートロックを選ぶポイントは主に以下の4つです。
- 設置方法・導入費用
- 解錠方法の種類
- 入退室管理も行えるか
- 予約システムなど外部システムと連携できるか
以下で、各ポイントについて詳しく解説していきます。
設置方法・導入費用
まず、スマートロックの設置方法・導入費用を確認しましょう。スマートロックは全てのドアに取り付けられるわけではなく、メーカーごとに設置可能なドアの種類やサムターン(つまみ)の形状が限られます。また、スマートロックの設置に大掛かりな工事が必要な場合は、高額な工事費用・原状回復費用がかかるため注意が必要です。
後付け型のスマートロックなら、強力な両面テープで貼り付けるだけで簡単に既存のドアに設置できます。工事不要で原状回復も必要ないので、レンタルスペースでも問題なく設置することが可能です。
このようにメリットが多い後付け型のスマートロックですが、ドアやサムターン(つまみ)の種類によって設置できない場合もあるため、導入前に設置診断を行っているサービスなら安心して導入できます。
解錠方法の種類
スマートロックは、メーカーによって対応している解錠方法の種類が異なります。スマホやICカード、暗証番号、生体認証などの中から、レンタルスペースの利用者に合った解錠方法を選びましょう。
利用者が日頃に持ち歩いているICカードやスマホを鍵にできるスマートロックなら、利用者向けに新しくカードを作る手間や費用を削減できます。
また、Web管理ツールやスマホ専用アプリなどから遠隔操作で施錠・解錠できるスマートロックなら、利用者が解錠デバイスを忘れてレンタルスペースに入れないといった事態が起こっても、現地に出向くことなく速やかに遠隔操作で施錠・解錠できます。
入退室管理も行えるか
スマートロックの中には、入退室管理機能を備えたものもあります。「いつ」「誰が」「どのスペースに」「出入りしたのか」の正確な入退室の履歴/ログを記録できるため、万が一レンタルスペースで事故や盗難、不法侵入などのトラブルが発生しても、データを遡って該当の日時に入室していた人を絞り込めるため、早期解決が可能です。防犯カメラも設置すれば、よりセキュリティが向上します
予約システムなど外部システムと連動できるか
予約システムなど外部システムと連動できるスマートロックもあります。例えば、会員管理システム、予約システム、決済システムと連携できるスマートロックであれば、予約した日時を細かく指定して解錠権限を付与し、入室・決済・退室までをワンストップで自動化することが可能です。従来の受付や受付スタッフが不要になるため、無人化・省人化運営も実現します。
レンタルスペース向けのスマートロックなら「Akerun入退室管理システム」がおすすめ
レンタルスペース向けのスマートロックなら、導入社数7,000社以上の実績を誇るAkerun入退室管理システム(以下、Akerun)がおすすめです。オフィスや工場はもちろん、貸しスタジオやレンタルオフィスなどのレンタルスペースでの導入実績も多くあります。以下で、Akerunがレンタルスペースの鍵管理に向いている5つの理由を解説します。
- 工事不要で賃貸物件でも手軽に導入できる
- スマホやICカードなど複数の解錠方法がある
- Web管理ツールやスマホ専用アプリから簡単に入室制御・一括管理ができる
- 自動施錠で予約時間以外の不法侵入を防止できる
- APIを使って予約から解錠権限の付与、入退室管理、決済まで自動化できる
工事不要で賃貸物件でも手軽に導入できる
Akerunは、強力な両面テープで既存のドアに貼り付ける「後付け型のスマートロック」です。工事不要(または簡易的な工事のみ)で設置できるため、初期費用を大きく抑えられます。
ドアを傷つけずに取り付けられて、原状回復も簡単なので、レンタルスペースなどの賃貸物件でも手軽に導入できます。目的のドアに設置可能かどうかを確認できる、無料の「Akerun取付診断」も行っているため、失敗なくスマートロックの導入ができるのもメリットです。
スマホやICカードなど複数の解錠方法がある
Akerunは、スマホやICカードなど複数の解錠方法に対応している後付け型スマートロックです。
- スマホ専用アプリ
- モバイル系ICカードアプリ(NFCを利用したウォレット機能)を搭載しているスマホ
- 会員証、入館証、交通系ICカード、流通系ICカード
- Web管理ツール
- Apple Watch
- URLリンク(ワンタイムパス)
- 顔認証 など
Akerunを導入すれば、利用者が日頃持ち歩いているスマホやICカードをそのまま鍵として使えるため、新しくカードを作る手間・費用は不要で、さらに利用者にとって使いやすい解錠手段を提供できるため利便性も向上します。また、Web管理ツールやスマホ専用アプリから遠隔で施錠・解錠も可能です。
Web管理ツールやスマホ専用アプリから簡単に入室制御・一括管理ができる
Akerunでは、Web管理ツールやスマホ専用アプリから、利用者が持つスマホやICカードに「解錠できる日時(時間帯や曜日など)」「入退室できる場所(部屋)」など細かく解錠権限を付与・解除できるため、簡単に入室制御してセキュリティを強化できます。
複数のレンタルスペースの鍵も一括管理できるため、従来の物理的な金属の鍵のような大量の鍵の管理は不要になり、鍵の管理コストや工数など業務負担を大幅に低減できます。
自動施錠で予約時間以外の不法侵入を防止できる
Akerunは、ドアが閉まると同時に自動で施錠されるオートロック機能を備えているため、利用者の鍵の閉め忘れを防止できるのはもちろん、不法侵入の防止にも繋がります。
荷物の運搬などでドアを解放している際など、あらかじめ指定した一定の秒数が経過すれば警報でドアの閉め忘れを知らせてくれる機能もあるので、うっかり閉め忘れるといったことはありません。さらにWeb管理ツールやスマホ専用アプリから、リアルタイムに鍵の施錠・解錠状況を確認できるため、万が一施錠できていなくても遠隔操作で速やかに施錠できます。
オートロック機能を無効にする日時や時間帯も別途設定できるため、人が頻繁に出入りする時間帯はオートロック機能を解除しておくなど、運営方法に合わせた使い方ができるのもメリットです。
APIを使って予約から鍵権限の付与、入退室管理、決済まで自動化できる
Akerunは、APIを使って外部システムと連携できるため、さらなる業務効率化によるコスト削減が実現します。
例えば、入退室管理システムで取得した入退室の履歴/ログ履歴を活用して、会員管理システム、予約システム、決済システムと連携させれば、レンタルスペースの予約から鍵権限の付与、入退室管理、決済まで自動化できます。
受付による鍵の管理・受け渡しなどが不要になるため、無人化・省人化運営で人件費の削減や営業時間の拡大による売上の向上を図ることも可能です。
Akerunの導入事例|貸しスタジオ・レンタルスペース
Akerunを導入することで利便性の向上や業務効率化を図り、多くの利用者に支持されている貸しスタジオやレンタルスペースの導入事例をご紹介します。
無人運営の会員制貸しダンススタジオ「池袋ダンスNEXT」
https://akerun.com/casestudy/detail_dance-next/会員制の貸しダンススタジオでは、無人の時間帯でも会員に利用して欲しいという思いからAkerunを導入し、以下の効果がありました。
業態 | 無人運営の会員制貸しダンススタジオ「池袋ダンスNEXT」 |
Akerunに決めた理由 |
・スマートロックの導入を考えていたタイミングでAkerunを知る機会があったから ・Akerunというブランド名がわかりやすくて惹かれたから ・Web管理ツールやスマホ専用アプリの操作がしやすかったから |
Akerunの主な活用機能 |
・Web管理ツールやスマホ専用アプリから、遠隔操作で鍵の解錠・施錠を行う ・貸しスタジオとして貸し出す際は、代表者のスマホなどに解錠権限を付与して、利用者の入退室管理を行う・会員の方にはカードキーを使って出入りしてもらう |
導入による効果やメリット |
・従来の物理的な金属の鍵の施錠・解錠で課題だった、自宅とスタジオを往復する手間と時間を削減できた(時間を有効活用できるようになった) ・無人運営が可能になり、スタッフが常駐しなくても常にスタジオが使える状態にできた |
無人運営のレンタルスペース「新宿ワープ」
https://akerun.com/casestudy/detail_hitokara/無人運営のレンタルスペース「新宿ワープ」では、レンタルスペースの入退室管理を行いたいという思いからAkerunを導入し、以下の効果がありました。
業態 | 無人運営のレンタルスペース「新宿ワープ」 |
Akerunに決めた理由 |
・豊富な導入実績もあり、実際に導入している施設を見学して、製品への安心感と信頼性を感じたから |
Akerunの主な活用機能 |
・社員や2・3階のテナント利用の場合は、利用者がスマホ専用アプリで施錠・解錠を行う ・1階のレンタルスペース利用の場合は、管理者が予約時間に合わせて遠隔で施錠・解錠を行う ・オートロック機能によって自動で施錠する |
導入による効果やメリット |
・スタッフが「新宿ワープ」まで行って物理的な金属の鍵で施錠・解錠することがなくなった(早朝から営業できるなど営業時間の拡大に繋がった) ・日中開けっぱなしになっていたドアがオートロック機能によって施錠されてセキュリティの強化に繋がった ・鍵管理に悩むクライアントにAkerunを紹介すると「鍵管理とセキュリティの課題がクリアになった」と喜ばれた |
まとめ
レンタルスペースの運営で気を付けなくてはならないのが、物理的な金属の鍵の受け渡しに関するトラブルです。
Akerunなら、Web管理ツールやスマホ専用アプリから利用者が常に持ち歩いているスマホやICカードなどに解錠権限の付与・解除が簡単にできるため、新しく会員専用の解錠デバイスを作る必要がなく、物理的な金属の鍵の管理や受け渡しも不要です。
「誰が」「いつ」「どの部屋に」出入りしたのかWeb管理ツールやスマホ専用アプリから管理できるため、万が一不法侵入などのトラブルが起こっても速やかに対応できます。
さらにAPI連携で予約から解錠権限の付与、入退室管理、決済まで自動化すれば、無人化・省人化運営による人件費の削減や業務効率化も実現します。
ぜひAkerunを導入して、利便性やセキュリティ性が高いレンタルスペースの運営に役立ててください。