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労務管理
フレックスタイム制とは|仕組み・導入メリット・運用課題と解決策
2021年11月20日
更新日:
2026年07月23日
著者:
フレックスタイム制の仕組みやメリット、固定時間制との違いについて分かりやすく解説した記事です。運用で生じやすい勤怠管理やコアタイム把握の課題に対し、入退室管理システムとの連携による解決策を提案しています。
フレックスタイム制は働き方改革の象徴的な制度として定着しつつある一方、
「導入後の勤怠管理が複雑になった」
「コアタイムに本当に全員そろっているかわからない」という声が、実際に運用している総務・人事担当者から後を絶ちません。
本記事では、フレックスタイム制の基本的な仕組みから、従来の固定時間制との違い、導入メリット、そして運用で直面しやすい課題とその解決策までを体系的に解説します。
とくに「客観的な在室把握をどう実現するか」という観点から、入退室管理システムとの連携という実践的なアプローチもあわせてご紹介します。
フレックスタイム制とは、一定の期間(清算期間)においてあらかじめ定めた総労働時間の範囲内で、従業員が日々の始業・終業時刻と労働時間を自ら決めることのできる制度です(労働基準法第32条の3)。
個々の事情に応じてワーク・ライフ・バランスを図りながら、効率的に働くことができます。
一般的なフレックスタイム制には、コアタイムとフレキシブルタイムの2つの時間帯が設けられています。
コアタイムは、全従業員が必ず勤務しなければならない時間帯です。取引先や顧客との連絡、社内会議など、全員が揃う必要がある業務を処理する核心的な時間帯として機能します。
コアタイムを設けることは必須ではなく、コアタイムを設けないスーパーフレックス制(フルフレックス制)もあります。
フレキシブルタイムは、従業員が自由に出退勤できる時間帯です。コアタイムの前後に設定され、従業員は自分の都合や業務量に応じて出退勤時間を決めることができます。
清算期間については、2019年の法改正(働き方改革関連法)によって、従来の1か月から最長3か月まで延長することが可能になりました。
これにより、月をまたいで労働時間を調整しやすくなっています。
フレックスタイム制では、1日8時間・週40時間という法定労働時間を超えても、その日の時点では直ちに時間外労働とはなりません。
清算期間を終えた時点で、あらかじめ定めた総労働時間を超えた分が時間外労働として扱われます。
たとえば清算期間1か月、総労働時間160時間の月に180時間働いた場合、20時間分が時間外労働として割増賃金の対象になります。
従来の固定時間制は、「9時出勤・18時退勤」といった始業・終業時刻が全員に一律で決まっている制度です。
管理のシンプルさが利点ですが、通勤ラッシュの回避や、育児・介護との両立がしにくいという面があります。
フレックスタイム制では、コアタイムさえ守れば、その日の業務量や個人の事情に応じて柔軟に出退勤できます。
たとえば早朝に集中して仕事を済ませたい人は6時出勤・15時退勤、子どもの送り迎えがある人は10時出勤・19時退勤というように、それぞれが最適な時間帯で働けます。
働き方改革の文脈では、長時間労働の削減や多様な人材の活躍推進において、フレックスタイム制は固定時間制より相性が良い制度として位置づけられています。
ただし、管理の複雑さというデメリットも伴うため、導入後の運用設計が成否を左右します。
フレックスタイム制の主なメリットは3つの観点で整理できます。まず、従業員の満足度向上とワークライフバランスの実現です。
通勤ラッシュの時間帯を外せる、育児・介護の都合に合わせやすいといったメリットから、従業員のストレスが軽減されます。
ワークライフバランスが取りやすくなると従業員のモチベーション維持につながり、離職率の低下も期待できます。
次に、業務効率と生産性の向上です。自分が最も集中できる時間帯に働けるため、生産性の向上が期待できます。
夕方に取引先からの返事が来るとわかっている日は出勤時間を後ろにずらし、その分の無駄な待機時間を削減するといった使い方も可能です。
そして、採用競争力の向上です。多様な働き方を受け入れていることをアピールできるため、採用活動でも優位に立ちやすくなります。
子育て中の人材、副業を持つ人材、遠方からの通勤者など、幅広い候補者が応募しやすくなります。
フレックスタイム制の導入にはメリットがある一方、運用段階でさまざまな課題が生じやすいのも事実です。
とくに勤怠管理・労務管理の観点から、次のような問題が多く見られます。
コアタイムを設けていても、その時間帯に全員が確実にオフィスにいるかどうかを確認することは、思いのほか難しいものです。
管理者が目で見て確認するには限界があり、とくに複数フロア・複数拠点では把握が困難になります。
コアタイムは設定したが、実態として守られているかどうかが不明瞭という状況に陥るケースがあります。
フレキシブルタイムでの出退勤は、従業員による自己申告に依拠するケースが多くなりがちです。
Excelのタイムシートへの手入力や、スマートフォンアプリでの打刻は操作自体が手動のため、入力漏れや誤記が起こりやすくなります。
また、意図せずした過少申告や過多申告が、給与計算のズレや労働時間の誤把握につながることもあります。
固定時間制に比べ、フレックスタイム制では出退勤時刻が日によって異なるため、月次の勤怠集計・時間外労働の計算が複雑になります。
清算期間が3か月の場合はさらに計算が難しくなり、Excelで手計算すると集計ミスが生じやすくなります。
従業員の出退勤時間がバラバラになるため、オフィスの開錠・施錠を誰がどのタイミングで行うかが曖昧になります。
物理鍵で運用している場合、早朝に出勤した従業員が開錠し、最後の退勤者が施錠するといった属人的な運用になりがちで、鍵の紛失・置き忘れのリスクも高まります。
フレックスタイム制での勤怠把握が難しい本質的な理由は、多くの企業で使われている打刻方法が「客観性」に欠ける点にあります。
紙のタイムカードは手動操作なので、出社後すぐに打刻しないと後から記入する(事実と異なる時刻を入力する)ことができてしまいます。
フレックスタイム制では出退勤時刻が日によって異なるため、このリスクは固定時間制より高くなります。
Excelシートへの手入力は改ざん耐性がさらに低く、入力担当者が変わると数式が壊れるリスクもあります。集計作業自体の工数も大きく、担当者の業務負担が増加します。
スマートフォンアプリによる打刻はGPS情報を活用するものもありますが、位置情報の精度には限界があり、
「オフィスの外にいるのに出勤打刻できてしまう」「テレワークと出社の打刻方法が異なり管理が煩雑」といった問題が生じることがあります。
また、打刻操作が手動である以上、打刻忘れを根本的に排除することはできません。
2019年の法改正で義務化された「客観的な方法による労働時間の把握」の観点からも、自己申告ベースの打刻方法は原則として認められておらず、より客観性の高い記録手段が求められています。
こうした課題をまとめて解決するアプローチとして、近年注目されているのが入退室管理システムと勤怠管理システムの連携です。
オフィスの出入口にスマートロックを設置し、ICカードや社員証をかざして入退室する仕組みにすると、入室・退室がそのまま出退勤の打刻として自動記録されます。
これにより、次のような課題を一度に解決できます。
まずコアタイムの客観的な確認が可能になります。
入退室ログはシステムが自動で記録するため、「コアタイムの9時〜12時に誰がオフィスにいたか」を管理画面からリアルタイムで確認できます。
管理者が一人ひとり確認しなくても、ログが証拠として残ります。
次にフレキシブルタイムの出退勤も客観的に記録されます。
本人が意識しなくてもドアの解錠・施錠と同時に打刻されるため、打刻忘れが構造的に起きにくくなります。
コアタイム外の早朝出勤や遅い退勤も、入退室ログとして残るため、隠れ残業の発見にも役立ちます。
さらにオフィスのセキュリティ管理と一体化できます。
ICカードや社員証に施解錠権限を付与することで、物理鍵の管理が不要になります。
フレックスタイム制で出退勤がバラバラでも、誰がいつオフィスに入退室したかが記録されるため、セキュリティ面でも安心です。
たとえばコアタイムを9〜12時に設定している企業では、次のような運用が考えられます。
従業員がオフィスのドアをICカードで解錠した時刻が、そのまま出勤打刻として勤怠管理システムに反映されます。
9時前に入室した場合は9時以降に出勤扱いとするよう設定することも可能です。コアタイムの9時〜12時に在室していたかどうかは、入退室ログで確認できます。
12時以降にフレキシブルタイムで帰宅する場合も、退室した時刻が自動で記録されます。
このようにして、管理者は勤怠管理システムの画面から全員の在室・不在を一覧で確認できるようになり、コアタイムの運用が形骸化するリスクを防げます。
実際にAkerunを導入した企業では、フレックスタイム制や多様な働き方を導入したことで「打刻漏れが増えた」「在室状況が管理しにくくなった」という課題が生じ、入退室管理との連携による解決を図るケースが見られます。
決め手として挙げられるのは、工事不要で後付けできる手軽さ、既存の社員証・セキュリティカードをそのまま活用できる点、そして勤怠管理システムとのAPIによる自動連携が可能な点です。
以下では、具体的な事例を紹介します。
WEB制作会社のアンタイプ社では、コアタイムを9〜18時に設定し、社員全員に定時での出退勤を励行しています。
Akerunの導入前は把握しきれていなかった「休日出勤している社員の状況」が管理画面のログで可視化されるようになり、上司から「何かあったの?」とすぐに声をかけられるようになりました。
入退室時間のリアルタイムな可視化が、社員の業務量の均一化と日々のケアに貢献しています。
▶ 出典:Akerun導入事例 https://akerun.com/casestudy/detail_untype/
株式会社ドロップシード(API連携でセキュリティ・勤怠・ワークライフバランスを同時に実現)
物理鍵の管理コストや紛失リスクが課題だったドロップシード社では、AkerunとKING OF TIMEを連携させることでセキュリティの強化と勤怠管理の自動化を同時に実現しました。
出退社時のカードかざしで打刻が自動化され、入退室ログが労働時間の調整に活用されています。経理業務の負担が平均して半日ほど削減されました。
▶ 出典:Akerun導入事例 https://akerun.com/casestudy/detail_dropseed/
フレックスタイム制を運用するオフィスで、従業員の打刻漏れが多く月末の勤怠修正業務が大きな負担になっていました。
AkerunとKING OF TIMEを連携させたことで、入室・退室がそのまま自動で勤怠データに反映されるようになり、打刻漏れがほぼなくなりました。
「メンバーの正しい勤怠状況をリアルタイムで把握できる」と社内で好評を得ています。
▶ 出典:Akerun導入事例 https://akerun.com/casestudies/detail_moneyforward/
入退室管理システムと勤怠管理システムを連携させることで、フレックスタイム制特有の複雑な勤怠集計を大幅に効率化できます。
たとえばKING OF TIME・freee人事労務・TeamSpirit・勤革時などの主要な勤怠管理システムとは、APIを通じて自動連携が可能です。
入退室ログが自動的に出退勤打刻として記録されるため、Excelへの手入力や打刻機への操作が不要になります。
清算期間ごとの総労働時間の集計、時間外労働の算出、給与計算システムへのデータ連携まで、一連の流れを自動化できます。
また、フレックスタイム制では従業員のワークライフバランスへの配慮が求められますが、入退室ログによって長時間在室している従業員を早期に発見し、上司が適切に声をかけるといった「見える化によるケア」も実現できます。
制度導入の目的であるワークライフバランスの実現を、データでバックアップする仕組みになります。
フレックスタイム制は、従業員の満足度向上・生産性改善・採用競争力強化に有効な制度です。
一方、コアタイムの把握困難、自己申告に依拠した勤怠管理の不正確さ、オフィスのセキュリティ管理の複雑化といった課題は、多くの企業が導入後に直面する現実です。
これらの課題は、入退室管理システムと勤怠管理システムを連携させることで、構造的に解決できます。
オフィスの入退室そのものが客観的な打刻となり、コアタイムの在室確認もリアルタイムで可能になるため、管理者の工数を増やすことなくフレックスタイム制の本来のメリットを最大限に引き出せます。
フレックスタイム制の導入を検討している、あるいは現在の運用に課題を感じている方は、入退室管理システムの活用もあわせて検討してみてはいかがでしょうか。
「Akerun入退室管理システム」は、既設のドアに工事不要で後付けできる、法人向けのクラウド型スマートロックです。国内No.1の導入社数・利用者数(※)を誇り、100万回超の動作検証をクリアした高い耐久性を備えています。
電池残量が少なくなるとカスタマーサポートから交換用電池を自動で送付するなど、導入から運用まで一貫した手厚いサポート体制も特長です。API連携により勤怠管理・会員管理・予約システムなど他システムとも柔軟に連携でき、セキュリティ強化と業務効率化を同時に実現します。
※日本マーケティングリサーチ機構調べ、2026年3月期
資料ダウンロードはこちら:https://akerun.com/download
導入事例一覧:https://akerun.com/casestudy
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