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はじめに
最近、組織的な侵入窃盗事件や家にいる高齢者を狙った強盗事件が多発した影響で、セキュリティへの意識が高まっています。そんななか自宅の玄関や、施設/店舗、事務所/オフィスの出入口などのドアセキュリティを高める方法の1つとして注目されているのが電子キーの導入です。
電子キーのタイプによっては物理的な鍵と鍵穴がなくなり、鍵の盗難による侵入や鍵のピッキング/破壊による侵入のリスクがなくなったり、入退室の記録/ログを管理画面で確認できるようになったりとセキュリティの強化を図ることができます。
セキュリティ対策を何もしないままでいると、侵入窃盗で大きな被害に遭ったり、犯人と遭遇してしまって危害を加えられたりする危険性があるかもしれません。
被害に遭ってから後悔しないためにも、この記事を読んでセキュリティ対策の一つである電子キーの防犯効果やメリット/デメリットを理解し、電子キーの種類や導入方法を確認して、早めにセキュリティ対策を行うことをおすすめします。
電子キーとは
住宅や店舗/施設、事務所/オフィスに取り付ける電子キーとは、ドア付近の読み取りリーダーに鍵の代わりとなるもの(交通系ICカードやスマホなど)をかざしたり、暗証番号を入力して解錠できるシステムです。
施錠は、自動で施錠されるオートロックシステムを備えているものもあるため、鍵の閉め忘れを防ぐことができます。電子キーにはさまざまな種類があるので、後ほど「電子キーには使い方に合わせて選べる種類がある」で詳しく解説します。
侵入窃盗/侵入強盗事件の悪質化に警視庁が警鐘
近年、国際グループによる組織的な侵入窃盗/侵入強盗事件が問題となり、自宅や店舗/施設、事務所/オフィスなどのセキュリティを強化したいと考える人が増えています。警視庁によると、強盗や窃盗、殺人などの刑法犯罪件数は2002年から減少傾向にありましたが、2022年には60万1千件以上に増加しており、住宅への侵入窃盗は1万5千件以上発生しています。
その侵入する手口としては宅配業者を装って侵入したり、窓ガラスを破壊して押し入ったりするなど悪質な強盗事件が多発しています。
侵入窃盗犯罪の手口では、空き巣が29%、忍び込みが11.5%、事務所荒らしが7.8%、出店荒らしが11.8%となっており、住宅だけでなく店舗/施設、事務所/オフィスなどのセキュリティ強化も重要になってきています。
特に店舗やオフィスには高額な機器や顧客情報、機密情報などさまざまなものがあるため、情報漏えいなどによりセキュリティ対策の脆弱性が露見することで企業の信用問題にまで発展しかねません。
※出典:警察庁「住まいる防犯110番」
電子キーでドアセキュリティを強化できる
侵入窃盗/侵入強盗事件の悪質化が問題となっているなか、警視庁では侵入窃盗の防犯対策として、ドアや窓の防犯対策、防犯性能の高い建物部品の導入を勧めています。 警視庁が推奨しているドアの防犯対策は以下の通りです。
- 補助キーを付ける
- ガードプレートを付ける
- 防犯性能の高い建物部品に交換する
補助キーを付ける
補助キーとは、既存のドアの鍵以外に後付けできる錠前のことです。鍵を複数付けることでドアが開きづらい状況になり、窃盗犯が侵入をあきらめる可能性が高まります。補助キーにはドアに工事が必要なものから、簡易的にドアのすき間に差し込んで使用できるものなどさまざまな種類があります。
ドアに穴を開けて取り付けるタイプの補助キー
賃貸物件などでドアの工事ができない場合は、内側から簡易的に付ける補助キー(引き戸対応タイプ)がおすすめです。
ガードプレートを付ける
ガードプレートとは、ドアの施錠部分のすき間をカバーする部品です。ドアとドア枠の施錠部分を覆うことで、窃盗犯がバールなどを差し込んで施錠された鍵を無理やりこじ開けるのを防ぎます。カードプレートを取り付けることで、不法侵入とドア自体の破損も防ぐことができます。
防犯性能の高い建物部品に交換する
防犯性能の高い建物部品(CP部品)は、警視庁と民間団体による試験において「一定の防犯性がある」と認定された建物の部品のことで、ドアや冊子、窓ガラス、鍵などさまざまなものがあります。
その中でも住宅や店舗/施設、事務所/オフィスなどのドアの防犯性を高めるなら「電子キー」がおすすめです。ドアに電子キーを取り付けることで、物理的な鍵を使わずに解錠できるようになり、またオートロック機能を活用することで「無締り」「ピッキング」「サムターン回し」などの防犯対策に適しています。
ここからは高い防犯効果が期待できるドアセキュリティシステムの一つ、電子キーについて詳しく解説していきます。
ドアのセキュリティを高める電子キーのメリット/デメリット
ここからは防犯性能の高い建物部品の一つ、電子キーとはどのような仕組みで、どのような防犯効果があるのかを見ていきましょう。
電子キーを導入するメリット
電子キーを導入すると主なメリットは以下の通りです。
- ピッキングやサムターン回しの防止になる
- 物理的な鍵が不要になる
- 解錠できる人を限定できる
- オートロックで閉め忘れを防止できる
- 遠隔操作でも施錠・解錠できる
- 入退室の記録(ログ)を残せる
錠前や鍵穴そのものが表に出ないタイプの電子キーにすると鍵穴がなくなるため、鍵穴に工具を差し込んで解錠するピッキングやサムターン回しを防ぐことができます。また、物理的な鍵が不要になるため、鍵を盗まれたり、合鍵を作られたり、鍵を紛失したりするリスクがなくなります。
また、電子キーは事前に解錠権限を付与した人しかドアを解錠できないので、高い防犯対策になります。電子キーのタイプによっては、インターネットを通じて管理画面から遠隔で施錠・解錠できるものもあるため、万が一鍵を忘れたり、急な来客があった場合でも対応できるので便利です。
また、多くの空き巣被害は鍵の閉め忘れによって発生していますが、多くの電子キーにはオートロック機能が搭載されているため、鍵の閉め忘れによるリスクを減らすことができるでしょう。さらに電子キーは入退室の度に記録(ログ)を残すことができるため、誰が何時に出入りしたかを管理者側で把握・確認することができます。
電子キーにするデメリット
電子キーにするデメリットの一つとして、費用がかかることが挙げられます。電子キーにかかる主な費用は以下の通りです。
初期費用 | 製品の購入や設置にかかる費用(場合によっては工事費用が必要) |
ランニングコスト | システムの利用料金、メンテナンス費用 |
撤去費用 | 取り外し費用や建物の原状回復費用 |
上記の費用は全ての電子キーに発生するわけではなく、製品やサービスによって異なるため、かかる金額にも差が出ます。たとえば、購入費用や設置費用が無料の場合もあれば、工事が必要なケースでは初期工事費用として20万円以上かかる製品・サービスもあります。また、工事不要な製品であれば、撤去時の費用も発生しない場合があります。
電子キーを導入する際は、この3つの費用も事前に確認したうえで、利用目的とコストに見合う製品・サービスを選ぶことが大切です。
電子キーは利用方法に合わせて選べる種類がある
電子キーには、物理鍵の代わりにICカードや暗証番号で解錠したいなど、利用方法によっていくつかの種類があります。どのような種類があるか確認していきましょう。
ドアを解錠する際に使用する電子キーの種類
ドアを解錠する際に使用する鍵の代わりとなるものは、主に5タイプあります。
リモコンタイプ | ドア付近での遠隔操作で解錠できるリモコンタイプです。 |
カードタイプ | カードを読み取りリーダーにかざして解錠するタイプです。 |
スマホタイプ | スマホアプリをインストールして、スマホを読み取りリーダーにかざしたり、アプリ上の解錠ボタンから無線通信で解錠するタイプです。 |
生体認証タイプ | 指紋や顔など、事前登録してある生体情報を読み取りリーダーに認証させて解錠するタイプです。 |
暗証番号入力タイプ | ドアに設置されたパネルや専用機器に暗証番号を入力して解錠するタイプです。 |
解錠する際の利便性やどの程度のセキュリティレベルを確保したいかなどの要件を検討して、ニーズに合った解錠方法を選ぶとよいでしょう。
電子キーの仕組みと種類
電子キーには電気配線で電力を供給する給電式タイプと、リチウムイオン電池などで電力を供給する電池式タイプがあります。また、解錠信号の送受信も有線通信、無線通信があります。それぞれの特徴を確認しましょう。
電力の供給方法 | 特徴 |
給電式 | 給電式はドアや建物構造内部に配線を通して、電子キーに電力を供給します。配線工事が必要になるため、工事費用と原状回復費用がかかります。 |
電池式 | 電子キー本体に内蔵されているリチウムイオン電池などで動作するタイプです。工事不要の後付け型の電子キーの多くでこの給電方法が採用されており、配線工事なども必要なく、利用者自身で簡単に取り付けられるタイプのものが多くあります。 |
解錠信号の送受信方法 | 特徴 |
有線通信 | 有線で解錠信号の送受信を行うタイプのものは、ドアや建物構造内部に配線を通して、電子キーに解錠信号を送ります。配線工事が必要になるため、工事費用と原状回復費用がかかります。 |
無線通信 | Bluetoothやインターネットなどの無線通信により解錠信号を送ります。配線工事などが不要になるため、工事費や原状回復費用が必要ありません。(別途、インターネット環境が必要になる場合があります) |
給電式や有線通信による解錠信号の送受信が必要な製品を導入する場合は、製品を購入する前に建物のオーナーや管理会社に工事をしてもよいか必ず確認をしてください。
また、電池式や無線通信を採用している製品の場合は、特に後付け型のタイプの製品の場合、設置可能な形状のドアかを確認する必要があります。購入前に製品のホームページや製品資料を確認し、不明な場合は問い合わせしてみましょう。
後付けで電子キーを導入する方法
セキュリティ強化のためにすぐに設置したい方や、設置コストを抑えたい方は後付けできる電池式/無線通信式の電子キーがおすすめです。このタイプの電子キーを導入する場合は、はじめに既存ドアの種類、カギ穴・サムターン(つまみ)の形状を確認し、本体の取り付けが可能な製品を選びます。
メーカーによっては、鍵診断サービスを設けているところもあるので活用するとよいでしょう。その後、製品メーカーに問合せをして導入・設置・利用にかかる費用の見積書をもらい申込みや利用契約の締結を行います。製品到着後は、各メーカーの説明書や利用ガイドに従ってドアに製品を設置しましょう。製品を取り付けたら専用アプリやWeb管理画面で解錠権限を付与した電子キーを作成し、利用者に配ります。
導入方法はメーカーによって異なる場合があるため、製品のホームページ/資料で確認したり、各メーカーが設けているサポートセンターに連絡して詳細を確認しましょう。
簡単に取り付けられて高い防犯性を実現できるAkerun
Akerunは工事不要で自分で簡単に取り付けられ、多くのサムターン錠に対応しているため、、店舗/施設や事務所/オフィスの防犯対策で電子キーを後付けしたいなら、Akerunがおすすめです。
さらに、Akerunなら専用アプリやWeb管理画面で入退室の記録/ログが確認できたり、遠隔操作での解錠/施錠も可能です。また、入退室データを活用して、勤怠管理や決済/予約システムなどの他社サービスとAPIを通じて自動連携することができます。
- 交通系ICカードや社員証を使ったスムーズな入退室
- スマホやApple Watchを使った入退室
- 遠隔操作による解錠/施錠
- 既存のドアや自動ドア、電気錠にも幅広く対応可能
- 入退室の記録/ログの記録
- 入退室の記録/ログデータを活用した勤怠管理や会員管理、決済などの外部システムとの連携
Akerunは企業の悩みや課題に柔軟に対応できる電子キーです。ぜひ、実際にAkerunを導入した実例や導入後の感想を参考にして、セキュリティ強化だけでなく、労務や施設運営の課題解決にもお役立てください。
まとめ
侵入窃盗や侵入窃盗事件といった悪質な犯罪が多発して、防犯意識が高まりを見せている今、自宅や店舗/施設、事務所/オフィスのセキュリティ対策の強化が求められています。「あのときに導入しておけばよかった」と後悔しないためにも、自宅や店舗/商店、事務所/オフィスなど、それぞれのニーズや環境に適したセキュリティ対策を行うことが大切です。
警視庁が推奨する防犯対策の1つであるドアのセキュリティとして電子キーの導入を考えているなら、導入時の負担が少なく、後付けしやすい工事不要の電池式タイプがおすすめです。後付けでも十分なセキュリティ効果が得られ、給電式タイプよりコストを抑えて導入することができます。また、店舗/施設や事務所/オフィスでの導入を検討されているなら、入退室の管理やその他の労務管理にも役立つAkerunがおすすめです。Akerunの電子キーなら、安心と安全とともに業務の効率化や労務の負担軽減、利用者の利便性の向上も実現できるでしょう。