ICカードで入退室管理を行うメリット・デメリットを徹底解説

2022年09月02日

入退室管理におけるICカードの使い方

入退室管理におけるICカードの使い方

セキュリティが高く使いやすい入退室管理システムの選択を

入退室管理は、個人情報の保護や社内情報の管理などのセキュリティ対策として、企業の課題となっています。 セキュリティ対策は、マイナンバー制度や個人情報保護法の対象となる企業をはじめ、規模を問わない全ての企業において急務と言えるでしょう。
ほかにも、不審者の侵入による不審物の持ち込みや工場などにおける異物混入などの防止の観点からも、セキュリティ強化は重要です。
入退室管理を厳格化することで、不審者の入室防止や入退室者の特定を行うことができます。

入退室管理を行う上では、誰が・いつ・どのタイミングで入退室を行ったかを正確な記録に残すことが大切です。 そのため一定の機密性も求められます。同時に入退室を行う全ての従業員が管理しやすいものでなければなりません。
厳格化しすぎると、使い勝手が悪く管理がしにくいシステムになってしまい、運用がうまくいかないことも考えられます。
求められる内部統制を図るためには、利用者にとって使いやすい入退室管理の手順を整えることが大切です。

スムーズな入退室管理を行う手段としては、日頃従業員が身につけているものや所持しているものを活用することも有効です。 その一つが、ICカードを使った入退室管理です。

ICカードを使った入退室管理とは

ICカードを使った入退室管理システムとは、カード内に埋め込まれたICチップによって個人を認証し、解錠する方法です。

ICカードで入退室を行う場合は、扉にカードリーダーを設置し、ICカードをかざすことで解錠します。カードリーダーは非接触型のものが多く出回っており、直接リーダーに触れる必要がありません。カードリーダーが読み取ったデータは履歴として残るため、万が一の事態が発生した際に履歴の遡及などで活用することができます。個人を特定することもできるので、入室を制限したい場所や、部外者の侵入防止などを目的としたセキュリティ対策としても有効です。

ICカードを活用した具体的な導入例としては、ICチップ内蔵の社員証やオフィスが入っているビルが発行している入館カード、また日頃従業員が所持している交通系ICカードを利用する方法もあります。通勤に活用している交通系ICカードが利用できれば、新たにカードを発行する必要もなく、従業員にとってもカードを管理しやすくなるでしょう。

ICカードで入退室管理を行うメリット

ICカードで入退室管理を行うメリット ICカードを使った入退室管理は、手軽さなどさまざまなメリットがあります。

既存ICカード流用でカードの購入費用を抑えることができる

社員証やビルの入館カード、交通系ICカードなど、すでに使用しているカードを利用できれば、スムーズに導入することができます。カードリーダーを購入するだけで、新たに別のICカードを購入する必要はありません。基本的にICカードは個人に紐づくものであるため、それを活用することで、セキュリティ上も十分と言えるでしょう。

誰でも簡単に利用できる

カードリーダーにかざすだけで入退室ができるため、誰でも使いやすい認証方法といえます。ICカードはすでに駅の改札や店舗、自販機での買い物などで、日常的に利用している人がほとんどです。従業員にとっても、複雑な認証方法を導入するより、抵抗なく利用することができるでしょう。利用イメージもつきやすく、スムーズに運用できる方法といえます。

持ち運びしやすく非接触で衛生的

カードの多くが、名刺と同程度の大きさです。財布やカードケース、ポケットなどに入れておくことができるため、物理鍵のように収納場所に困ると言ったことがありません。社員証や入館カードを利用する場合は、ネックストラップなどで持ち運ぶことも可能です。またカードリーダーは非接触式で解錠することができるため、直接触れる必要がなく、感染症防止対策などの衛生面においても有効といえるでしょう。

偽造リスクが少ない

ICカードには、セキュリティで保護されているICチップに情報が書き込まれています。ICチップは情報の暗号化が行われているため、偽造されにくいというメリットがあります。そのため、セキュリティ精度が高く、カードに専用のストライプを張り付けた磁気カードと比べても偽造しにくくなっています。物理鍵のように複製されることも少ないため、防犯セキュリティの面でも高い効果を示してくれると言えます。暗号化された固有IDを利用し、管理画面で権限の付与や制限を行うことも可能です。

入退室管理以外にも活用できる

ICカードは、入退室管理以外の認証にも応用することができます。例えばタイムカードに代用することで、勤怠管理システムとして活用できます。紙によるタイムカードと異なり、入力や転記をする必要もありません。また労働時間をリアルタイムに把握でき、働き方改革の取り組みにもつながるほか、給与計算業務も円滑になります。

またパソコンやプリンターなどの認証に活用することも可能です。パソコンやプリンターには、個人情報や社外秘情報のデータを多く取り扱っています。ICカードを認証デバイスとして導入することで、情報漏洩対策や情報セキュリティ対策にもつながります。

ICカードで入退室管理を行うデメリット

ICカードには利便性のある反面、その手軽さや情報セキュリティの面でのデメリットもあります。

貸し借りができてしまう

ICカードによる入退室の大きなデメリットは、ICカードさえあればだれでも認証されてしまうことです。入退室管理システムと併用すればICカードは物理的にアクセス制限がかけられ、重要書類が保管されているような部屋などには、特定の人しか入れないようにすることができます。
しかし、通常ならばアクセスできない人が、許可されている人のカードを借りたり、勝手に使用したりすれば、本来のカードの持ち主を装ったまま解錠、入室することができます。このように、貸し借りや盗難による悪用など、セキュリティ的なリスクがある点は、ICカードのデメリットと言えます。

紛失や自宅置き忘れのトラブル

生体認証と違い、カードという性質上出社時に自宅に忘れてきてしまう可能性があります。そのような場合は管理部門へ申請、代用のICカードで対応できるようにしておきましょう。ただし紛失の場合は、部外者にICカードを悪用されてしまうリスクもありますので、対象カードのアカウントを停止するなどの対策が必要です。また、置き忘れ、紛失にかかわらず、新たなカードを再発行する場合の工数や時間なども予め想定しておくなど、カードが手元にない場合のあらゆる対策を想定しておきましょう。

管理が煩雑になることも

ICカードは、従業員の数だけ用意しなくてはなりません。現在所属している従業員以外にも、新入社員や中途入社の社員、アルバイトが入った際は、新たにカードを発行する必要があります。従業員がカードを紛失した場合も、新しいカードの発行と旧カードの権限剥奪を行う必要があります。
つまり、従業員が多くなると、ICカードの管理が煩雑になることが考えられます。ICカードの導入は、会社の規模や、扱う情報の量、外部からの来訪者の数などを判断材料に考えるべきでしょう。

データの紛失や漏洩のリスクがある

ICカードによる入退室の記録は、電子データとして保存・管理されます。そのため、万が一何らかのトラブルによって、データが紛失してしまった場合の対応を考えなければなりません。特に、入退室管理と同時に勤怠情報などを連携させている場合は、業務上大きなリスクとなります。
そのため、クラウドサーバーで管理するなど定期的なバックアップを取るなどの対策をお勧めします。また、データを管理しているパソコンや端末のセキュリティ対策も大切です。ウイルス感染による情報漏洩などがないよう、パスワード管理やセキュリティソフトの導入も適宜行いましょう。

破損してしまう可能性がある

ICカードはプラスチック製が多く、物理的に破損しやすいのもカードの特徴です。万が一不注意によって割れてしまった場合は、認証としての機能も果たせなくなってしまう可能性があります。紛失と同様、破損の場合もカードを再発行することになり、時間もコストもかかってしまいますので、従業員には取扱いには十分注意するよう周知することが大切です。

その他の入退室管理方法

その他の入退室管理方法 ICカードを利用したもの以外にも、入退室管理には様々な認証方法があります。 導入の目的や入退室管理を行うエリアのセキュリティレベルなどを見極め、検討することが大切です。

暗証番号入力によるテンキー方式

入口に数字の書かれたテンキーを設置し、設定された暗証番号を入力して解錠する方法です。専用のテンキーを設置するだけなので、導入や運用コストを抑えることができます。

しかしこの方法では、個人に紐づいた入退室のログを残すことができないため、厳格な入退室管理が求められる場合などには適さない場合があります。また、暗証番号が漏洩してしまった場合、誰もが入退室できてしまう可能性があります。セキュリティに注意して運用するためには、こまめな暗証番号の変更などが必要となるでしょう。

入退室記録を残すことができる磁気カード

カードに黒いストライプが入った磁気カードを使い、専用のカードリーダーで解錠する方法です。磁気データを読み取り認証することで、記録を残します。カードリーダーのログが残せると同時に、ICカードと比較し安価であることが特徴です。
しかしICカードよりも記録できる情報量が少なく、カード自体のセキュリティ性が低いことがデメリットです。また磁石やスマートフォンと一緒に携帯することで、磁気が弱くなるため取扱いにも注意が必要です。

身体の特徴を活用したバイオメトリクス認証(生体認証)

バイオメトリクス認証とは、人間の生体的な特徴を使った認証方法です。
代表的なものとしては指紋や声紋、顔などを使った認証です。バイオメトリクス認証は、なりすましによる不正などの防止にもつながることから、セキュリティの高さが評価されています。暗証番号の盗み見、入館カードの紛失・盗難などのリスクも避けることができるため、セキュリティの高いエリアなどに適しています。ただし、導入にはコストがかかるものも多く、他の方法と比較したうえで検討することが大切です。

アプリをインストールするスマートフォン認証

ICカード同様、従業員が普段所持しているものを利用する方法として、スマートフォンを使った認証もあります。スマートフォンに専用のアプリをダウンロードし、扉にかざしたり、アプリから解錠のための通信を行うことで入退室管理を行います。ICカードのように手配や発行の手間がかからず、紛失しても探索できる機能も実装されているので、カード単体と比べれば盗難や紛失のリスクも下げることができます。ただし社用端末ではなく、私用の端末と併用している場合は持ち運ぶ頻度なども高くなるので、セキュリティ管理や、端末自体の紛失に備えた対策を事前に講じる必要があります。

ICカード使用時の注意点

ICカードを使った入退室管理を運用するにあたっては、カードやシステムの取り扱いについて事前に理解しておく必要があります。

ICカードの取り扱いにおける注意点

ICカードは、重ねて利用することによってカードリーダーがカード情報をうまく読み取れない場合があります。カードホルダーなどに複数枚のICカードを入れている場合などは、それぞれのカードの間にセパレートを挟むようにしましょう。
また電子レンジなど、磁気を発するものもICカードの磁気が干渉してしまうことがあります。磁気そのものが壊れてしまい、カードが破損することもあるため、保管状態にも気を付ける必要があります。

管理システムの取り扱いにおける注意点

ICカードには、さまざまな規格があります。代表的なものとして挙げられるのが、主に日本国内で流通しているFeliCaと、世界的に多く普及しているMifareです。すでに社員証などでICカードを発行している場合は、利用しているカードの規格が入退室管理システムに対応しているかを必ず確認してください。利用しているICカードの規格に対応したカードリーダーを備えた入退室管理システムを選ぶようにしましょう。

加えて、システムを管理・運用していく上では、セキュリティやサポート体制が充実しているものを選ぶことが大切です。機能面だけでなく、不測の事態にも対応ができるバックアップ体制を整えておくことは、危機管理の上でも重要です。

まとめ

ICカードによる入退室管理は、手軽に導入しやすく、複合機などの他の業務システムへの認証などにも併用できることがメリットです。一方で紛失や盗難など、不測の事態におけるサポート体制を事前に講じておくことも大切です。
新たに入室管理システムを導入する際は、自社のICカードの利用状況や入退室管理システムの特徴を比較し、検討してみてはいかがでしょうか。

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