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経営・戦略
空き部屋・遊休スペースを収益化する「無人店舗」という選択肢【業態別ガイド】
2026年04月22日
著者:
不動産を所有していると、どこかのタイミングで必ずこんな状況が訪れます。
テナントが退去して空室になったフロア。学習塾の閉校後に残った教室。夜間や週末だけ使われていない会議室。飲食店の撤退後に手元に残った居抜き物件。
「もったいないとは思うけど、何をすればいいかわからない」「テナント募集をかけても決まらない」「自分で何かビジネスをするほどのノウハウもない」—そんな悩みを抱えるオーナーに向けて、本記事では一つの解決策をご提案します。
それが無人店舗という選択肢です。
無人店舗とは、スタッフを常駐させずに営業できる店舗・施設のことです。スマートロック(入退室管理システム)、オンライン予約・決済、防犯カメラ、会員管理アプリなどのテクノロジーを組み合わせることで、オーナーが現場にいなくても施設を運営できる仕組みを作ります。
「無人=手が抜けている」ではありません。むしろ「必要なときだけ利用できる」「24時間いつでも使える」「非接触でプライベートな空間」という点で、利用者から高く評価されているビジネスモデルです。
背景には大きく3つの変化があります。
人件費・採用難の深刻化:スタッフを雇って施設を運営しようとすると、人件費だけで経営を圧迫します。無人化によってこの構造的コストを大幅に削減できます。
テクノロジーの普及とコスト低下:以前は高価だったスマートロックや予約・決済システムが、今では手頃な価格で導入できるようになりました。Akerunのような入退室管理システムも、中小規模の施設に合わせた導入プランが整っています。
利用者ニーズの変化:「人に見られずに使いたい」「自分のペースで使いたい」「深夜でも早朝でも使いたい」というニーズは、コロナ禍以降さらに強まっており、無人・予約制の施設が支持を集めています。
無人店舗といっても、その業態は多岐にわたります。ここでは、スペース活用の観点から「どんな空間・立地に向いているか」という視点でジャンルを整理してご紹介します。
代表的な業態:24時間フィットネスジム、インドアゴルフ練習場、ヨガ・ピラティス専用スタジオ、ボルダリングジム
ビジネスの仕組み:会員制(月額サブスクリプション)を基本とすることで、毎月安定した収益が入るストック型のビジネスモデルです。入退室はスマートロックとアプリで管理し、スタッフが常駐しなくても24時間365日稼働できます。
向いている空間の条件
広さ:最低でも20〜30坪程度が目安(業態による)
設備:防音・換気・空調が整っていると理想的
立地:住宅地や駅周辺、人通りのある場所
こんな物件が活きる:閉店した居酒屋・カラオケ・ビリヤード場など、内装がある程度残っている物件。スケルトン物件でも改装コストを抑えてスタートできるシンプル型のジムは増えています。
オーナーのメリット:一度会員がつくと毎月安定して収益が入ります。会員数が一定数を超えれば、ランニングコストをほぼ固定費で賄える損益構造になりやすい点が魅力です。
代表的な業態:セルフ脱毛サロン、個室サウナ(プライベートサウナ)、セルフエステ、日焼けマシンルーム、セルフホワイトニング
ビジネスの仕組み:専門的な施術は行わず、機器をお客様自身が使うスタイル。スタッフによる接客や施術が不要なため、完全無人での運営が可能です。個室での完全プライベート空間が利用者に支持されています。
広さ:1部屋5〜10坪程度でも開業可能
設備:電気容量の確保(機器の電力消費が大きい場合がある)
立地:女性が安心して通いやすい立地
こんな物件が活きる:ビルの一室、マンションの空き部屋、撤退したエステサロンの居抜きなど。比較的小スペースからスタートできる業態が多く、複数室を組み合わせて施設化するケースもあります。
オーナーのメリット:小面積でも成立する業態が多く、コスパよく始められます。個室サウナはブームが続いており、都市部では回転率・単価ともに高い水準で推移しています。
代表的な業態:無人自習室、個室テレワークブース、貸し会議室、コワーキングスペース
ビジネスの仕組み:時間課金(30分〜数時間単位)または月額会員制で運営します。オンライン予約システムと連携したスマートロックで入退室を自動管理。スタッフの対応は基本不要です。
広さ:個室ブースなら3〜5坪、自習室・コワーキングは10〜50坪規模
設備:Wi-Fi、防音(集中できる環境)、空調
立地:駅近が強力な集客要因。学生・社会人が多いエリア
こんな物件が活きる:閉校した学習塾・予備校の教室は、この業態に転用しやすい最たる例です。内装や机・椅子がそのまま使えることも多く、改装コストを抑えてスタートできます。また、飲食店やオフィスの「営業時間外」の空き時間だけ会議室や自習室として開放するパターンも有効です。
オーナーのメリット:出社回帰トレンドにより、企業の会議室不足は慢性化しています。ビジネスパーソンのテレワーク需要も根強く、駅近であれば安定した稼働が見込めます。集客はインスタベースやYoyappin(ヨヤッピン)などの集客プラットフォームを活用することで、自社集客の仕組みがなくても即日スタートできます。なお、Yoyappinは2026年3月にJR西日本とスペイシーが統合して立ち上げた新しいスペース・体験予約サービスです(旧スペイシー)。全国約1.4万カ所のスペースを掲載しており、JR西日本の駅チカ・駅ナカ物件との連携が特徴です。
代表的な業態:レンタルパーティースペース、撮影スタジオ、音楽スタジオ、ダンス・ヨガ教室向けスタジオ、イベント会場
ビジネスの仕組み:時間貸しが基本。スペースそのものを商品として貸し出すため、設備投資を最小限に抑えられる業態です。用途を限定せず「多目的スペース」として貸し出すことで、さまざまな需要を取り込めます。
広さ:20〜100坪規模が使いやすい
設備:用途に応じた内装・音響・照明(こだわるほど単価が上がる)
立地:商業エリア、駅周辺が中心。撮影スタジオはインスタ映えする内装が重要
こんな物件が活きる:飲食店の撤退跡(内装・厨房が残っている物件)、空きオフィスの1フロア、倉庫・工場跡など。「雰囲気のある空間」はそれ自体が付加価値になるため、古い建物・倉庫・町家などのリノベーション物件は高単価で貸し出せるケースもあります。
オーナーのメリット:初期投資を抑えたまま始めやすく、まず試してみるのに向いた業態です。集客プラットフォームへの掲載が容易で、運営の手間も比較的少なめです。
代表的な業態:冷凍食品・餃子・スイーツの無人販売、農産物の直売所、無人コンビニ型の小売、スマート自販機
ビジネスの仕組み:専用の冷凍・冷蔵ケースやスマート販売機を設置し、キャッシュレスで商品を購入してもらう形態です。商品補充と清掃以外は、ほぼ手がかかりません。
広さ:小スペース(数坪〜)でも成立する業態が多い
設備:電源容量の確保
立地:人通りがある場所、マンション・オフィスビルのロビーなど
こんな物件が活きる:ビルのロビー・廊下・駐車場の一角など、本来は「デッドスペース」だった場所でも機能します。飲食業の免許が必要な場合もあるため、扱う商品・形態によって事前確認が必要です。
オーナーのメリット:スペース効率が高く、小さな遊休スペースから始められます。商品力や立地次第で、驚くほど高回転するケースもあります。
5つのジャンルを紹介しましたが、「結局何をすればいいか?」と思われる方のために、物件の特徴別に選び方の考え方を整理します。
広いスペースはフィットネスや多目的スペースに転用しやすく、単価・稼働率ともに高い水準を狙いやすいです。会員制に移行することで収益の安定性も増します。
個室サウナやセルフ脱毛は、狭いスペースでも完結する業態です。複数の小部屋に区切って運営すれば、稼働率を上げることもできます。
机・椅子・ホワイトボードがそのまま活用できる場合が多く、内装投資を最小限に抑えながら自習室・コワーキングスペースとして再活用できます。
厨房設備が残っている場合はレンタルキッチン(料理教室・ケータリング業者向けの貸し厨房)としての活用も選択肢の一つです。
既に何らかの用途で使用している物件でも、夜間・週末の空き時間に貸し会議室や自習室として開放することで追加収益を生み出せます。本業の邪魔にならない範囲で副収入を作る「アイドルタイム活用」は、特に費用対効果が高い方法です。
どのジャンルを選ぶ場合でも、無人店舗の運営には「入退室の自動管理」が中心的な役割を果たします。
スマートロック(入退室管理システム)を導入することで、
予約確定後に利用者へ入室コードを自動送信
時間になると自動でロック解除・施錠
誰がいつ入退室したかのログを記録
不審な動きがあればアラート通知
といった一連のオペレーションが、オーナーが現場にいなくても自動で完結します。
Akerunはこのような入退室管理システムを提供しており、インスタベース・スペースマーケット・Yoyappin(ヨヤッピン)などの集客プラットフォームとも連携できるため、「予約が入ったら自動で解錠コードを発行する」というフローをシームレスに構築できます。
空きスペースを収益化する選択肢として、無人店舗はオーナーにとって非常に有望なアプローチです。まとめると以下の通りです。
ジャンル
向いている物件規模
収益モデル
特徴
フィットネス・スポーツ系
20坪〜
月額会員制(ストック型)
安定収益、初期投資やや大
美容・セルフケア系
5坪〜
都度課金・月額
小スペース可、高単価
学習・ワーク系
10坪〜
時間課金・月額
駅近が強い、転用しやすい
スペース貸し系
時間課金
始めやすい、用途柔軟
物販・飲食自動販売系
数坪〜
商品売上
最小投資で参入可能
「どの業態が自分の物件に合うか」をまず具体的にイメージすることが、収益化への第一歩です。物件の面積・立地・現在の内装状況・オーナー自身がどこまで関与できるかを整理した上で、業態を絞り込んでいきましょう。
Akerunでは、無人店舗の開業を検討しているオーナー向けに、入退室管理システムの導入相談を承っています。業態選びの段階から、どのような仕組みが必要かをご一緒に考えます。まずはお気軽にご相談ください。
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