資料ダウンロード
セキュリティ
時間貸し無人撮影スタジオの収益化!トレンド・開業モデル・国内事例
2026年6月15日
著者:
SNSやECの普及で急増する撮影スタジオ需要に対し、スマートロック等を活用した「無人運営」による収益化の仕組みを解説。初期投資の回収シミュレーションや国内の具体事例3選を交え、効率的なスペース活用と開業ノウハウを紹介しています。
「所有している物件や遊休スペースを時間貸し撮影スタジオとして活用したい」「副業や本業の傍らで撮影スタジオを開業したいが、スタッフを置く余裕がない」——。
近年、こうした相談を時間貸し撮影スタジオの開業検討者・既存スタジオの運営者の方からいただくことが増えています。SNS文化の拡大、個人クリエイターの爆発的な増加、EC事業者の商品撮影ニーズ、コスプレ市場の成長——複数のトレンドが重なり合い、時間単位で利用できる撮影スタジオの市場は、いま急速に拡大しています。
しかし、有人スタジオの運営は、スタッフ常駐コストと営業時間の制約という構造的な壁を抱えています。これを乗り越える運営モデルとして近年定着しつつあるのが、スマートロックと予約・決済システムを組み合わせた「無人運営の時間貸し撮影スタジオ」です。
本記事では、撮影スタジオの開業を検討している事業者の方や、既存スタジオの省人化を検討している運営者の方に向けて、市場拡大の最新動向と無人運営の収益化のしくみ、国内の代表的な事例を解説します。
現代の撮影スタジオ市場は、提供価値と運営形態の観点から明確に二極化が進んでいます。
一方の極にあるのは、テレビ番組・CM・大規模オンライン配信に対応するプロ仕様のハイエンド有人スタジオです。サブコントロールルーム、グリーンバック、スイッチャー、ミキサーといった専門機材を完備し、基本料金は1時間あたり18,000〜42,000円、最低利用時間も4〜6時間以上と、法人の重厚な利用を前提としています。
もう一方の極で急速に市場を拡大しているのが、1時間あたり2,000〜5,000円前後の低価格帯でスポット利用できる「時間貸し撮影スタジオ」です。常駐スタッフを置かず、空間の世界観や利便性を前面に出し、個人クリエイターや中小規模事業者を取り込んでいます。
従来の「終日貸し・高単価」の業界常識を覆し、1時間単位の細分化された時間貸しが定着した背景には、遊休不動産の活用ニーズと、スマートロックを核とするIoT技術の普及があります。
時間貸し撮影スタジオの需要を牽引しているのは、以下の4つの構造的トレンドです。
▪️個人クリエイターの爆発的増加:Instagram・TikTok・YouTubeの浸透により、自己表現やコンテンツ制作のための良質な背景(白壁、アンティーク、和風など)を求める個人クリエイターが急増しています。
彼らは数時間単位で手軽に利用できるスタジオを必要としており、従来のプロ向け有人スタジオではコスト的にも手続き的にもハードルが高すぎました。
▪️コスプレ市場の成長:キャラクターの世界観を再現する専用ロケーションスタジオに対する支払い意欲は極めて高く、女性レイヤー層が市場の約6割を占めるとされます。メイクスペースや着替えスペースが整備された個室空間としてのスタジオ需要が定着しています。
▪️EC事業者の商品撮影(ささげ業務)需要:国内のネットショップ店舗数は2018年から2023年までの5年間で約225万店舗増加しており、小規模EC事業者による商品撮影スペースへの需要が急増しています(出典:マネーフォワード クラウド「撮影スタジオ経営の基礎知識」 https://biz.moneyforward.com/establish/basic/55986/ )。
「ささげ(撮影・採寸・原稿作成)」業務を内製化する事業者が増えるにつれ、都心アクセスの良い場所での簡易撮影スタジオへの需要は今後も拡大が見込まれます。
▪️多目的スペースシェアリングのトレンド:スクール、ダンススタジオ、貸し会議室など別業態を運営する事業者が、講義時間外のアイドルタイムを「時間貸し撮影スタジオ」として外部開放する事例も増えています。
スペースシェア市場は2032年度には2.5兆円規模に到達するという予測もあり、撮影スタジオの時間貸し化はその中核を担う成長領域として位置づけられています。
時間貸し撮影スタジオを開業する場合、規模・コンセプトによって初期投資額は大きく変動します。
開業スタイル
想定規模
初期費用合計目安
おうちスタジオ(自宅・マンション個室活用)
15〜25㎡
約20〜50万円
簡易小規模テナント(賃貸ワンルーム等)
25〜40㎡
約110〜200万円
本格中規模スタジオ(商業ビルテナント)
80〜120㎡
約1,000〜2,000万円
最も参入ハードルが低いのは「おうちスタジオ」型で、自宅や所有不動産のリノベーションであれば数十万円から開業できます。標準的な時間貸し撮影スタジオの主流は、25〜40㎡規模のテナント型で初期投資100〜200万円程度です。
主な初期費用の内訳は、物件取得費(敷金・礼金・仲介手数料)、内装・床施工費(撮影用床・特殊壁面)、撮影機材・備品費(定常光ライト、レフ板、背景紙、ソファや椅子などのプロップ)、広告・システム導入費(ホームページ制作、MEO対策、スマートロック導入)が中心です。
背景紙・照明設備は20〜30万円程度から揃えられ、コンセプトに合った世界観の構築こそが差別化の最大の武器になります。
都内25㎡賃貸マンションをベースにした現実的な収支モデルを示します(出典:マネーフォワード クラウド「撮影スタジオ経営の基礎知識」 https://biz.moneyforward.com/establish/basic/55986/ )。
月間運営費用(ランニングコスト)の内訳
物件賃料(共益費含む):100,000円
水道光熱費・ネット回線費:30,000円
継続的広告宣伝費:100,000円
事業用店舗総合保険料:10,000円
ポータル決済・システム利用手数料:50,000円
スマートロック・予約管理システム月額費用:5,000円
月間コスト合計:約296,000円
このモデルでは、初期投資約120万円で立ち上げた場合、約15ヶ月(1.25年)で初期投資を完全に回収することが可能です。
集客のポータルサイト依存度(手数料30%前後)を下げ、自社予約比率を高めることで、損益分岐稼働率は劇的に改善します。
自社予約比率
ポータル経由比率
損益分岐稼働率
1日あたり必要稼働時間
100%(すべて自社)
0%
10.7%
約2.6時間/日
70%
30%
12.0%
約2.9時間/日
50%
13.0%
約3.1時間/日
0%(ポータル依存)
100%
16.5%
約4.0時間/日
開業初期はインスタベースなどの大規模ポータルで集客し、その後MEO(Googleマップ対策)やSNS・自社予約サイトを構築してリピーターを自社直接予約に誘導することで、収益性の天井を引き上げる戦略が現実的です。
時間貸し撮影スタジオを無人運営で回すためには、予約・決済・解錠・退室までを完全に自動化する仕組みが不可欠です。スマートロックと予約・決済システムを連携させることで、以下のフローが実現できます。
利用者は24時間いつでもWeb予約サイト・LINE・スペース予約ポータルから日時を指定して予約を確定します。同時にクレジットカードやQR決済で事前決済が完了するため、当日の現金授受は不要です。
予約確定と同時に、システムが予約時間内のみ有効な「ドア解錠用URL」を自動発行し、利用者のメール・LINE・専用アプリへ即時配信します。スタッフによる鍵の受け渡しは一切発生しません。
利用者が現地で解錠URLをタップ、または届いた暗証番号を入力することで施錠が解かれ、同時にクラウド上に「誰がいつ入室したか」がリアルタイムで記録されます。予約終了時刻になると解錠権限は自動的に失効し、一度退出すると再入室はできません。
清掃業者には曜日・時間帯を限定した一時鍵を自動発行できます。オーナーが立ち会わなくても、必要な業者が必要な時間帯のみアクセスできる仕組みです。
スマートロックの施錠ステータスをトリガーに、エアコン・撮影用照明・スマート照明プラグの電源を自動でオフにする設計を組み込めば、利用者が消し忘れた場合の無駄な電力消費を防げます。ストロボやスチームアイロンなどの高発熱機器の置き忘れによる火災リスク回避にもつながります。
ここでは、撮影スタジオ業界の現在地を象徴する3つの事例を紹介します。
EC事業者の商品撮影需要拡大を体現する事例です。ECサイトの構築から運用・フルフィルメントまでを一貫提供するルビー・グループ株式会社が、2025年11月に東京都渋谷区の富ヶ谷オフィス地下1階に新たな撮影スタジオを設立しました。
天井高6m・約110㎡のスペースに、モデル撮影用ブースに加えて吊り撮影用レーン1つ・物撮り用レーン2つを完備し、アパレル商材のモデル着用カット、ハンガー吊り撮影、商品単体の物撮りまで多様な撮影ニーズに対応します。
千葉県白井市の物流拠点スタジオと合わせて2拠点体制を構築し、「ささげ(撮影・採寸・原稿作成)」業務の受注キャパシティを大幅に拡大しています。EC事業者向けの撮影ニーズが、都心型の本格スタジオ新設という形で表面化している好例です。
▶ 出典:ルビー・グループ株式会社 プレスリリース(PR TIMES、2025年11月27日)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000012.000083757.html
不動産開発とレンタルスペース運営を手掛ける株式会社ヒトカラメディアが運営する「新宿ワープ」は、Akerunを活用した撮影・レンタルスペースの遠隔管理の代表事例です。
利用者からの「早朝6時から使いたい」というニーズに応えるため、従来であればスタッフが朝5時台に現地へ赴いて開錠する必要がありましたが、Akerun Managerによるスケジュール解錠機能やワンタップでのリモート解錠操作により、現場対応をゼロにしながら早朝の貸し出し時間帯を新たに収益化することに成功しています。
営業時間の拡大と人件費削減を同時に実現した、時間貸しビジネスの省人化の典型例です。
▶ 出典:Akerun 導入事例「レンタルスペースの入退室管理を実現。予約状況に合わせた鍵の遠隔操作も」
https://akerun.com/casestudy/detail_hitokara
個人カメラマン・SNSクリエイター向けの典型的な時間貸し撮影スタジオです。大阪・難波エリアでアクセス抜群の立地に位置し、1時間単位で気軽に利用でき、24時間Web予約に対応しています。
プロ・アマ問わず利用可能で、自然光を活かした撮影空間、コスプレ用のレンタル衣装、複数カテゴリの撮影用プロップなど、SNS時代の個人クリエイターのニーズを的確に捉えた運営が特徴です。「24時間いつでもWeb予約できる」「1時間単位の気軽な利用」という、個人クリエイター向けスタジオの標準像を体現しています。
▶ 出典:INNOCENT STUDIO 公式サイト
https://innocent-studio.com/
時間貸し撮影スタジオの無人運営には、有人運営にはない特有のリスクと対策ポイントもあります。
時間内なら自由に使え、時間が来たら入室権限が自動的に失効する——この「秒単位の時間連動」を徹底することが重要です。加えて、利用規約と現地への「超過時の罰金掲示」を組み合わせ、入退室ログをエビデンスとして違約金を自動請求する仕組みを構築しておきましょう。
クラウド型監視カメラとスマートロックの入退室ログをタイムスタンプ連携させることで、「解錠履歴のない不審侵入」や「予約時間外の居残り」を自動検知できます。カメラは更衣スペースを画角から外しつつ、入口(顔と人数が識別できる角度)と高額機材棚周辺に配置するのが基本です。「防犯カメラ作動中」のステッカー掲示だけでもマナー違反の抑止効果は大きく上がります。
開業初期は集客ポータルへの依存度が高くなりがちですが、手数料負担が利益を大きく圧迫します。MEO・SNS・自社予約サイト経由のリピーターを段階的に増やし、ポータル依存度を50%以下に下げる計画を最初から織り込んでおくと、収益構造が大きく改善します。
SNSの普及により、個人クリエイター・コスプレイヤー・SNSモデル・EC事業者など、「短時間で・気軽に・低価格で使えるスタジオ」を求める層は急速に拡大しています。一方で、有人スタジオの常駐コストは構造的に重く、24時間営業や早朝・深夜帯の収益化には壁があります。
スマートロックと予約・決済システムを連携させた無人運営は、この壁を技術的に解消し、オーナーが常駐せずとも撮影スタジオを時間貸しで収益化する現実的な選択肢として、業界に定着しつつあります。
25㎡規模のワンルームでも、適切な集客戦略と組み合わせれば15ヶ月程度で初期投資を回収できる事業性を持っており、副業・本業の傍ら・遊休不動産の有効活用——いずれの文脈でも実行可能なビジネスモデルです。
「所有物件を時間貸し撮影スタジオとして活用したい」「副業として撮影スタジオを始めたい」「既存スタジオを無人化して稼働時間を伸ばしたい」とお考えの方は、まず物件の世界観設計と、無人運営のインフラ構築から検討を始めることをお勧めします。
Akerun/Migakunのご紹介
Akerun は、業界最大級のAPI連携実績を持つクラウド型スマートロック・入退室管理システムです。インスタベース・RESERVA・スペースマーケット、fixUなど主要な予約・決済プラットフォームと連携することで、本記事で解説した「予約→事前決済→自動解錠→自動施錠」の一気通貫運営を実現できます。既存ドアに後付け設置でき、賃貸物件でも原状回復不要で導入可能なため、撮影スタジオのスモールスタートに適しています。
また、Akerunのグループ会社が運営する Migakun では、撮影スタジオの清掃・備品補充・現場巡回などのフィジカル面のオペレーションをBPaaSとして代行するサービスを提供しています。Akerunで入退室・予約・決済を自動化し、Migakunで清掃・現場対応を任せれば、オーナーは集客・コンセプト設計・事業判断に集中できる体制が整います。
▶ お問い合わせ・資料請求:https://akerun.com/inquiry_top
▶ Akerun 連携サービス一覧:https://akerun.com/entry_and_exit/alignment
※追記
提供元である株式会社フォトシンスでは、スマートロック「Akerun」をはじめ、現場オペレーションを担う「Migakun」、店舗の無人化・省人化を支える基幹システム「fixU」を扱っており、「商用施設の無人化をトータルソリューションする」サービスを展開しています。さらに、フォトシンスの強力なパートナーシップを活用することで、システムや運営面だけでなく、無人スタジオの開業に不可欠な「不動産物件」「内装」「業務用機器・什器」を扱う企業のご紹介まで包括的にサポートが可能です。
関連記事
この記事を読んだ方へおすすめ
経営・戦略
無人店舗の運営に最適なシステムとは? メリット・デメリットも
空き部屋・遊休スペースを収益化する「無人店舗」という選択肢【業態別ガイド】
シェアオフィス・コワーキングにおける入居者交流パターンの分類と空間・設備設計の考え方
#無人経営/省人化
#レンタルスペース
カテゴリ一覧
勤怠管理
労務管理
入退室管理
働き方改革
タグ一覧
#経費削減
#裁量労働制
#病院
#無人経営/省人化
#業務改善
#業務効率化/DX
#時間指定
#入退室管理
#レンタルスペース
#レンタルオフィス
#フレックス制
#フリーアドレス
#プライバシーマーク/Pマーク
#フィットネスジム
#セキュリティ
#スマートロック
#スポーツジム
#ジム
#サテライトオフィス
#コワーキングスペース
#コワーキング
#IPO
著者一覧
西村幸
衛藤海
星野邦敏
国木ゆうこ
一覧に戻る
経費削減
#
裁量労働制
病院
無人経営/省人化
業務改善
業務効率化/DX
時間指定
レンタルスペース
レンタルオフィス
フレックス制
フリーアドレス
プライバシーマーク/Pマーク
フィットネスジム
スマートロック
スポーツジム
ジム
サテライトオフィス
コワーキングスペース
コワーキング
IPO
2023年08月18日
空き部屋・遊休スペースを収益化する「無人店舗」という選択肢【業態別...
2026年04月22日
シェアオフィス・コワーキングにおける入居者交流パターンの分類と空間...
2026年04月24日
人気記事
カードキーとは?メリットや防犯性、注意点などを徹底解説!
2023年01月18日
スマートロックっていつも使っている鍵でも開けられるの!?導入後のトラブル対策も解説
2023年03月30日
【2025年最新版】会社の鍵の管理方法とは・・・鍵当番をなくし、紛失や閉め忘れを防ぐ
2019年09月24日
Akerun入退室管理システム
HOME
ナレッジ
導入事例
体験会・セミナー
Akerun資料ダウンロード
Akerunとは
Akerun(アケルン)とは
Akerun Pro(アケルンプロ)
Akerunコントローラー
Akerun Connect(アケルンコネクト)
サービス連携について
Akerun(アケルン)が選ばれる理由
活用方法
活用方法一覧へ
業種別活用方法
ニーズで見る活用方法
設置場所別活用方法
体験会・セミナー一覧へ
オンラインセミナー
Akerun入退室管理システムとは
Akerun Pro
Akerun Connect
選ばれる理由