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経営・戦略
松山市の無人オフィス運営。観光客とサイクリスト需要を掴む全貌
2026年6月30日
著者:
松山市の観光・サイクリング需要や外国人客の急増を背景に、スマートロック等を活用して人件費を抑える無人・省人化経営モデルを解説。24時間営業や多言語対応を自動化する仕組み、サイクリスト特有のニーズへの対応ポイント、松山エリアでの先行事例を紹介。
「道後温泉のそばでコワーキングを開きたいが、外国人観光客への言語対応が不安で踏み出せない」
「サイクリストが松山に立ち寄るのはわかっているが、有人受付では早朝・深夜の利用に対応しきれない」
「出張者と旅行者の両方を狙いたいが、スタッフを常駐させると人件費で収益が出ない」
こうした課題でお悩みの事業者の方も多いのではないでしょうか。
松山市は、道後温泉・松山城という全国屈指の観光資源と、四国の中核ビジネス都市としての顔を併せ持つ、ユニークな市場です。
さらに「サイクリストの聖地」しまなみ海道の四国側拠点・今治と海沿いの「はまかぜ海道」でつながっており、サイクリスト需要を取り込める好位置にあります。
追い風となるデータも明確です。松山市の2024年(令和6年)観光客数は5年ぶりに600万人台を回復し、外国人客は前年比2.5倍の53万5,300人と過去最高を記録しました(出典:松山市観光客推定表、日本経済新聞2025年5月報道)。
観光消費額も前年比25%増の843億円に拡大しており、市場の追い風は本物です。
この記事は、松山市でサテライトオフィス・ワーケーション施設の無人・省人運営を検討している事業者に向けてまとめています。
市場環境・経営モデルの数字・スマートロックによる自動化フロー・松山の特有事情まで一挙に解説します。
松山市の観光客数は2020〜2021年にコロナ禍で大幅に落ち込みましたが、2024年に完全回復しました。
年度
観光客推定数
外国人客
推定消費額
2020年(R2)
414万人
3万9,500人
577億円
2021年(R3)
395万7,000人
4,700人
522億円
2022年(R4)
478万6,000人
―
645億円
2023年(R5)
555万6,000人
2024年(R6)
600万4,000人
53万5,300人(過去最高)
843億円
(出典:松山市観光客推定表 https://www.city.matsuyama.ehime.jp/shisei/keikaku/kanko/suitei.html、日本経済新聞 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC273J00X20C25A5000000/)
外国人客が急増した背景には、2024年7月の道後温泉本館の全館営業再開と、台北線再開・ソウル線増便など国際線の拡充があります。
この流れは当面続くと見られており、非対面・多言語対応が可能な無人施設の需要を一段と押し上げる要因になっています。
しまなみ海道(広島・尾道〜愛媛・今治、約70km)は、2019年に国土交通省のナショナルサイクルルートに指定された日本を代表するサイクリングルートです。
自転車通行料金は2014年から無料化されており、2028年まで延長が決定しています。(出典:愛媛県 https://www.pref.ehime.jp/page/8613.html)
松山にとって重要なのは、今治と松山が海沿いの「はまかぜ海道」でつながっている点です。愛媛県公式サイクリングサイトでは、松山空港を起点に道後温泉を宿泊拠点としてはまかぜ海道経由でしまなみ海道へ向かうモデルコースが紹介されており、松山は「しまなみ海道サイクリングの前泊・後泊・滞在拠点」になり得る位置にあります。
現状、松山市内にはしまなみ海道向けのレンタサイクル返却ターミナルがなく、サイクリストの荷物預かり・休憩・作業を受け止める有料拠点には供給の空白があります。
愛媛県内には400か所以上の無償休憩施設「サイクルオアシス」がありますが、荷物の長時間預かり・個室作業・早朝深夜の利用ニーズには応えきれていません。ここに、有料で価値が出る無人スペースの余地があります。
(出典:国土交通省 GOOD CYCLE JAPAN https://www.mlit.go.jp/road/bicycleuse/good-cycle-japan/national_cycle_route/shimanami.html
CYCLING EHIME https://cycling-ehime.com/themes_route/4days3nights_modelcourse/
ノッてる!えひめ https://www.notteru-ehime.jp/cycleoasis)
松山市は「松山市コワーキングスペース利用支援補助金」を設け、認定施設は11件(2024年6月時点)に上ります。
出張者・フリーランス・テレワーカーを対象にした需要が一定規模で定着しており、観光客・サイクリストの一時利用(ドロップイン)需要と掛け合わせると、稼働率の平準化が図れる市場環境が整いつつあります。
(出典:松山市 https://www.city.matsuyama.ehime.jp/kurashi/sangyo/chusyoukigyou/shisetsuichiran.html)
サテライトオフィス・ワーケーション施設の経営モデルを考えるうえで、有人運営と無人・省人運営の違いは収益構造に直結します。あくまで大枠のイメージとして、以下の比較が参考になります。
項目
有人運営モデル
無人・省人運営モデル
受付人件費(月)
15〜30万円程度
ほぼゼロ〜数万円(遠隔対応)
営業時間
9〜21時程度
24時間対応可
外国人対応
語学スタッフ必要
多言語予約画面+非対面で吸収
ドロップイン対応
随時受付・対応コスト大
予約・決済・解錠を自動化
複数拠点展開
拠点ごとにスタッフ必要
1人で複数拠点を遠隔管理
初期設備投資
受付設備・サイネージ等
スマートロック・予約決済システム
料金プランのモデルとして、以下の組み合わせが実用的です。
ドロップイン従量課金:30分200〜300円、1時間400〜600円程度(観光客・サイクリスト向け)
デイユース:1日1,500〜3,000円(出張者・テレワーカー向け)
月額会員:月1万〜2万円程度(地元フリーランス・リモートワーカー向け)
荷物一時預かり(スマートロッカー):数時間500〜1,000円(サイクリスト・観光客向け付加収益)
無人運営では受付人件費を月15〜30万円程度削減できるため、初期のスマートロック・予約決済システム導入費用(目安:数十万円〜)は比較的早期に回収できるケースが多いとされています。
ただし実際の損益は立地・規模・稼働率によって大きく異なるため、事業計画は必ず個別に精査してください。
スマートロック(Akerun等)と予約・決済システムを連携させることで、スタッフが常駐しなくても不特定多数の利用者を受け入れられる仕組みが実現します。
▪️Step 1:オンライン予約
利用者がWebの予約サイトで日時・スペースを選択します。fixUやRESERVAなどの予約プラットフォームと連携することで、日本語・英語・中国語など多言語での予約受付も可能になります。
▪️Step 2:事前決済
予約と同時に事前カード決済で料金を徴収します。ドロップイン従量課金にも対応でき、延長した分は自動追加課金されます。未払いが発生した場合は、入室権限を自動で失効させる設定も可能です。
▪️Step 3:電子鍵の自動発行
予約確定と同時に、予約時間のみ有効な電子鍵がシステムから自動発行され、利用者のスマートフォンに送付されます。アプリ不要の「URL鍵」を選択すれば、スマートフォンさえあれば追加インストールなしで解錠できます。
▪️Step 4:非対面入室・自動来店処理
利用者は予約時間に現地へ来て、スマホで解錠して入室します。入室のタイミングで自動的に「来店処理」が記録され、施設側は遠隔でリアルタイムに把握できます。
▪️Step 5:退室・自動施錠・履歴記録
退室時はオートロックで自動施錠されます。入退室履歴はすべてクラウドに記録され、不審な長時間滞在や未解錠の確認も遠隔から行えます。
この一連のフローで、予約・鍵の受け渡し・料金徴収・入退室管理のすべてが無人化されます。物理鍵の発行・回収が不要になることで、多拠点展開時も管理コストが大幅に下がります。
外国人客が過去最高を更新する松山では、言語対応が集客の最大のボトルネックになっています。観光庁の調査でも、訪日外国人が旅行中に困ることとして多言語コミュニケーションに関する項目が多く挙げられています。
非対面の無人運営では、利用者は多言語対応の予約画面と直感的な解錠操作だけで利用が完結します。スタッフが英語や中国語を話せなくても、システムが言語の壁を吸収するため、語学人材の採用・教育コストもかかりません。
fixUやRESERVAなどの予約プラットフォームには英語対応機能があるものも多く、外国人が自己完結できる導線を比較的容易に構築できます。
(出典:観光庁 https://www.mlit.go.jp/kankocho/seisaku_seido/kihonkeikaku/inbound_kaifuku/ukeire/kankochi.html)
サイクリストは一般の観光客・テレワーカーと異なる特有のニーズを持っています。
荷物一時預かり:輪行袋・スーツケースを数時間〜半日、施錠された個室やスマートロッカーに預けたい
早朝・深夜対応:出発・到着時間が有人対応時間帯に限られない
着替え・休憩スペース:雨天・猛暑時の待避、ロードバイク装備のまま入れる広めの個室
Wi-Fi・電源:ルート確認・宿泊先の予約などの作業環境
観光庁の「インバウンド受入環境整備高度化事業」では、ロッカー・セルフクローク等の手荷物預かり設備の導入が補助対象として例示されており、政策面の後押しもあります。
(出典:観光庁 https://www.mlit.go.jp/kankocho/seisaku_seido/kihonkeikaku/inbound_kaifuku/ukeire/kankochi/shien/kodoka.html)
松山市のコワーキングスペース利用支援補助金の認定施設になることで、利用者補助の対象施設として集客力が高まります。
スマートロック・予約決済システム・ロッカー等の初期投資には、観光庁補助も組み合わせられる可能性があります。ただし各補助金の要件・公募状況は時期により変わるため、申請前に必ず最新の公募要領を確認してください。
(出典:松山市 https://www.city.matsuyama.ehime.jp/kurashi/sangyo/chusyoukigyou/coworking_r6.html)。
現在、松山市内にはしまなみ海道向けのレンタサイクルを返却できるターミナルがありません。そのため、松山を起点に片道乗り捨てサイクリングをしにくい構造的な課題があります。
裏を返せば、松山市内で「サイクリストの滞在・荷物預かり・休憩・作業」を受け止める有料拠点には、まだ明確な供給不足があるということです。他の業態・エリアのサテライトオフィスとは異なる、松山固有の差別化軸になります。
東京電力ホールディングスが運営するテレワークオフィス「SoloTime」の松山店は、松山市三番町・松山センタービル2号館1階に位置する、完全無人運営型のサテライトオフィスです。
会員数は法人・個人合わせて約13万人で、野村不動産・JR東日本ビルディングとの提携により全国300拠点以上を展開。松山店には運営スタッフが常駐しておらず、問い合わせはフォーム経由という、明確な無人運営モデルです。
完全個室の防音オフィス15室+コワーキング26席を備え、入会金・初期費用ゼロの従量課金プランで、平日夜間・土日祝も営業しています。
野村不動産「H¹T」やJR東日本「STATION WORK」との会員連携もあり、出張者が全国どこからでも利用しやすい設計が松山で稼働していることは、新規参入者にとって最も近いベンチマークとなります。
▶ 出典:SoloTime公式サイト https://solotime.jp/ / 松山店 https://solotime.jp/archives/locations_info/松山
松山市駅徒歩30秒の好立地にある地域密着型コワーキングスペース。24時間利用可能・初期費用0円・月額制を打ち出し、スマートロックによる時間外入退室で24時間化を実現しています。
サイレントルームやフォンブースを備え、提携する「マツヤマンスペース」も利用可能。住所利用・会社登記にも対応し、地域の起業家・フリーランスのコミュニティ拠点として機能しつつ、一時利用(ドロップイン)の受け皿にもなっています。
地域密着型施設がスマートロック活用で時間外対応を省人化した典型モデルで、観光客・サイクリストの早朝・深夜利用に対応する際の参考になります。
▶ 出典:BEARCH公式サイト https://bearch.jp/
野村不動産が展開するサテライト型シェアオフィス「H¹T」は、Akerunを活用した無人運営モデルの先進事例として知られています。複数拠点の横断利用や、APIを通じた利用企業側の業務システムとの連携まで対応。
閑散時間の省人化・24時間運営を実現しており、月謝滞納時の自動権限失効、入退室ログの一括管理など、会員制ビジネスの運営に必要な機能を網羅しています。SoloTimeとの会員連携もあり、松山のSoloTimeを利用者が使う場合の入退室もこのネットワーク上で管理されます。多拠点・無人・API連携という方向性を松山で実現する際の設計図となります。
▶ 出典:Akerun導入事例(H¹T) https://akerun.com/casestudy/detail_h1t/ / 野村不動産H¹T https://www.h1t-web.com/
松山市における無人・省人型サテライトオフィス・ワーケーション施設は、以下のような立場の事業者にとって特に有望な選択肢です。
多目的スペース・空きビルを保有しており、観光客・出張者向けの収益化を検討している不動産オーナー・事業者
語学対応・対面受付の体制がなくても外国人観光客を受け入れたい運営者
サイクリストの需要はわかっているが、早朝・深夜対応のスタッフ確保が難しいスペース運営者
平日のビジネス利用と休日・観光シーズンの一時利用を同一スペースで稼働率平準化したい事業者
松山市のコワーキング補助・観光庁補助を活用してスマートロック・予約決済システムの初期投資を抑えたい方
松山の「観光×ビジネス×サイクリング」が重なる土地柄では、無人・非対面のスマートロック運営によって、これまで取りこぼしていた旅行者・サイクリストの一時利用需要を、人手をかけずに収益化できる可能性があります。
提供元である株式会社フォトシンスでは、スマートロック「Akerun」をはじめ、現場オペレーションを担う「Migakun」、店舗の無人化・省人化を支える基幹システム「fixU」を扱っており、「商用施設の無人化をトータルソリューションする」サービスを展開しています。さらに、フォトシンスの強力なパートナーシップを活用することで、システムや運営面だけでなく、無人スタジオの開業に不可欠な「不動産物件」「内装」「業務用機器・什器」を扱う企業のご紹介まで包括的にサポートが可能です。
Akerun:入退室・解錠(クラウド型スマートロック、業界最大級のAPI連携) → https://akerun.com/
fixU:顧客管理・請求・決済・ドロップイン課金(無人化・省人化に特化した実店舗運営の基幹システム) → https://fixu.jp/
Migakun:清掃・備品補充・現場巡回(フィジカルオペレーション代行) → https://migakun.co.jp/
ご相談・資料請求はこちらから:https://akerun.com/inquiry_top
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